α線がん治療薬 4遺伝子に反応 高崎量子応用研が発見
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 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構の高崎量子応用研究所(高崎市綿貫町)は慶応大との共同研究で、全身に転移したがんに効果を発揮する「α線がん治療薬」に対し、特異的に反応する四つの遺伝子を発見したと発表した。今回の研究結果を手掛かりに、新たながん治療法や正確な診断の発展が期待されるという。

 α線は従来の放射線と比較してがん治療効果が高いとされ、各国で研究が進められている。同研究所は、副腎にできるがんの一種で患者の1割が全身に転移する「悪性褐色細胞腫」の治療薬として活用。ただ、α線は飛ぶ距離が短いため体外からの確認が難しく、がん細胞への作用の仕組みを解明できていなかった。

 両者は最新の遺伝子解読技術を利用し、α線がん治療薬を投与したラット由来の遺伝子の働きを分析。未処理の細胞と比較した結果、薬の効果の可視化やがん細胞の死滅、転移につながる四つの遺伝子が活発になっていることを特定した。他の薬と併用して遺伝子の働きを高めたり弱めたりすることで、効率的な治療や薬効の正確な確認に役立つ可能性がある。

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