事故や停電、中止… 春の雪に県内 大慌て 満開のサクラと競演も
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
季節外れの雪と見頃のサクラが競演した珊瑚寺=前橋市富士見町石井(アプリ「上毛新聞AR」をインストールしたスマホやタブレットをこの写真にかざすと動画を見ることができます)
雨と雪でサクラの花びらが散り、水面がピンク色に染まる「花いかだ」となった高崎城址の堀=高崎市高松町(アプリ「上毛新聞AR」をインストールしたスマホやタブレットをこの写真にかざすと動画を見ることができます)
野生のサルも季節外れの雪にうんざり? 地面を覆った雪を器用に手で掘って木の実を食べていた=みなかみ町藤原

 群馬県内は10日、南からの低気圧や北東からの強い寒気の影響で冷え込み、各地で雪やみぞれが降った。前橋では積雪1センチを記録、4月の積雪は目視観測で確認された2010年以来、9年ぶり。

 前橋市富士見町石井の珊瑚さんご寺では季節外れの雪が満開のサクラと競演。時折訪れる観光客が珍しい風景をカメラで撮影する姿が見られた。

◎スリップ事故6件 倒木で停電も発生

 前橋で9年ぶりに4月の積雪が観測された10日、県内はスリップ事故6件が発生し、着雪などによる停電が発生した。満開のサクラは雪をかぶり、イベント中止や施設休園が相次いだ。冷え込みが厳しく、種まきや苗植えの時季を迎えた農作物の生育への懸念も浮上。11日朝は路面凍結の恐れもあるという。季節外れの雪と冷え込みに県民生活は振り回された。

 前橋地方気象台によると、10日午後5時までの12時間降雪量は草津13センチ、みなかみ町藤原6センチ、前橋とみなかみは1センチだった。前橋では午前1時半の8.0度をピークに気温が下がり、昼すぎに0.6度まで冷え込んだ。

 満開のサクラが雪交じりの雨に打たれた前橋公園。花見に訪れた弓削早紀子さん(26)=高崎市=は「寒い。いい写真が撮れたらすぐに帰る」と震えていた。から揚げ店の店主は「客足が鈍く、にぎやかさも欠けている」とこぼした。

 県警によると、同日午後4時までに降雪の影響で、人身事故2件を含むスリップ事故6件が発生した。

 イエローハット前橋インター店にはチェーン在庫の問い合わせが15件以上あり、別の店は夏用タイヤへの履き替え予約が複数キャンセルになった。両店の担当者は「問い合わせが急激に増えた」と驚いていた。

 東京電力パワーグリッド群馬総支社によると、雪などにより南牧村大仁田の約100戸が停電した。

 悪天候により、イベントの中止や休園する観光施設も相次いだ。ジャパン・スネークセンター(太田市)は午後の営業を中止。華蔵寺公園遊園地(伊勢崎市)はサクラの見ごろに合わせた夜間営業「夜桜みナイト2019」の最終日だったが取りやめた。世界文化遺産の荒船風穴(下仁田町)は周辺の積雪により、終日閉鎖となった。

 スポーツでは、高崎市内で予定されていた第45回群馬県アマ、第39回群馬県女子アマゴルフ選手権第1回予選が7月に順延。高崎城南球場では野球の独立リーグ、ルートインBCリーグの群馬ダイヤモンドペガサス―福島レッドホープス戦も延期となった。

 JA利根沼田によると、雪や寒さで露地野菜は苗が凍ったり、生育が遅れるなどの影響が懸念される。担当者は「表面が傷むなど被害も予想される。雪がやんだら調査する」とした。JA佐波伊勢崎は、寒さによって、種まきした露地栽培のエダマメやトウモロコシの生育遅れを心配。影響が大きければ種まきをやり直す必要もあるという。

 前橋地方気象台によると、11日は天候が回復するが、平年より冷え込む見込み。予想最高気温は前橋13度、みなかみ5度。県警は「路面凍結による事故が予想されるので、速度を落として安全な運転をしてほしい」と呼び掛けている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事