教職員の退任式 長時間勤務解消で見直し 来年度から群馬県教委
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 他校に転出したり、退職したりした教職員が児童生徒に別れのあいさつをする4月の恒例行事、退任式について、群馬県教委が開催時期の見直しに乗り出した。今年は例年通り4月に開かれたが、来年からは3月下旬の修了式後に開催する方向で調整している。市町村立学校で全県一斉に開催しているが、式の準備や出席のための移動などが教職員の長時間労働の一因となっているとの指摘があるためだ。

◎新年度の事務処理 煩雑の解消狙う

 県教委によると、退任式は例年4月第2週の金曜日に開催。教職員が旧任校であいさつをするとともに、児童生徒にとっても恩師に感謝を伝える有意義な行事と位置付けている。

 ただ、新年度が始まったばかりのこの時期は事務処理が多く、教職員は長時間勤務の傾向がある。新たな学級づくりや児童生徒との信頼関係を築く大切な時期でもあり、式の準備で時間を割かれることが課題になっている。

 来年からは3学期の修了式後、退任式を開いて退任する教職員を紹介、花束を贈呈することなどを想定。転勤する教職員は、異動発表前のため新赴任先を告げられないが、転出の事実を伝えることができる。

 こうした運用改善ができれば、教職員の4月の長時間勤務を改善できるとともに新学級の運営に力を注げるようになるほか、出張旅費の節約といった利点もある。県教委は市町村教委に対し、既に3月開催の方針を通知した。

 一方、慌ただしい年度末の開催となることで、子どもたちとじっくり思い出に浸ることが難しくなる可能性もある。小学校の50代女性教諭は「新しい学校に慣れない時期、久々に懐かしい先生や子どもたちに会えるのは楽しみだった。多忙化解消の流れの中で仕方ないのかも知れないが、少し寂しい気持ち」と話した。

 県教委の担当者は「さまざまな意見があると思うが、新しいクラスの立ち上げに重きを置ける点でよりメリットがある」などと理解を求めている。

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