元警部補の行方 どこに… 嬬恋の事後強盗から1年 膠着状態に
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群馬県警が作成し情報提供を呼び掛けているチラシ(2018年10月30日付より)
事件を巡る経過

 群馬県嬬恋村大笹の商店で起きた事後強盗事件は2日で発生から1年を迎えた。事件に関与したとして、強盗の疑いで指名手配されている元群馬県警捜査2課の警部補、宮腰だい容疑者(38)=懲戒免職=の行方はいまだ分からず、事件は膠着こうちゃく状態となっている。県警は宮腰容疑者が愛知や大阪などの都市圏に逃れた可能性もあるとみて捜査を継続。一方、事件のあった地元では事件の早期解決を望む声とともに、「また騒ぎになるのが心配」との声も聞かれた。

◎「都市圏へ逃げた?」/「もう生きていない?」 声さまざま
 県警は3月末までに、延べ8869人の捜査員を投入、「似ている人がいる」など計83件の情報も寄せられているが、逮捕につながる有力な情報は得られていない。連休明けにも、逃走に使われた車が見つかった富山・岐阜県境付近でチラシを配り、情報提供を呼び掛ける計画だ。

 また、宮腰容疑者が車を乗り捨てた後、愛知県や大阪府などの都市圏に逃げている可能性もあるため、日雇い労働者がいる地域や繁華街での捜査を現地の警察に依頼。潜伏している可能性があるインターネットカフェや簡易宿泊所などに手配書を配っている。県警の大場健一刑事部長は「一日も早く発見、検挙し、信頼回復を図りたい」と力を込める。

 宮腰容疑者を知る県警の関係者の中には「まだ生きている」と生存の可能性を信じる人がいる一方、「車以外の痕跡が全くない。もう生きていないのでは」との声もある。

 嬬恋村の関係者も複雑な思いを抱く。宮腰容疑者は以前、同村の交番勤務の経験があり、当時、交流した人も多い。被害に遭った商店の50代男性店主は「親しくしていただけに、何でそうなっちゃったんだろうとむなしい気持ちだった」と事件当時を振り返る。有力な手掛かりがない中で発生から1年を迎え、「(事件の騒ぎから)ようやく落ち着いた。見つかってけりがつくのが一番良いのだろうが、出てきてまた騒ぎになるのも困る」と複雑な心境を打ち明けた。

 宮腰容疑者と親交があったという70代男性は、罪の重さに耐えかねて、自殺などを図った可能性も想定する。「生きているのであれば素直に出てきて罪を償ってほしい」と話した。

 県警は昨年10月、変装や風貌の変化を想定した新たな手配書を公開している。情報は長野原署(電話0279-82-0110)へ。

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