体罰根絶へ一元運営 桐一高、全国レベルの7部活
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改革の意義を強調する近藤室長(前列中央)

 桐生第一高(群馬県桐生市、味戸克之校長)は9日、硬式野球やラグビーといった全国レベルの七つの部活動を一元運営するための新組織「強化指定クラブマーケティング室」を全国の高校で初めて設立したと発表した。管理体制を整えて体罰や暴力のない部活動環境を構築するのをはじめ、指導者の負担軽減や、各部の競技力底上げにつなげる。2021年度に強化指定クラブ運営室に移行し、本格展開する方針。

 対象となる強化指定クラブは、夏の甲子園優勝経験がある硬式野球をはじめ、昨年度に初の全国高校大会に進んだラグビー、プリンスリーグ関東に参戦するサッカー、柔道、陸上競技、男子バスケットボール、3×3バスケットボール。

 強化指定クラブマーケティング室は1日付で新設。同室は各部を統括し(1)生徒に安心安全を担保した活動環境の提供(2)顧問や指導者の負担軽減(3)学校ブランディングとチーム強化(4)進学スポーツと一般の両コース生徒の融合を強化―の四つを実現し、「高校スポーツとしての価値の最大化」を図るという。

 具体的には各部に対し、外部指導者の招聘(しょうへい)や特待生の獲得を支援し、奨学金予算や外部資金の獲得、外部への情報発信などを一体的に展開する。7クラブの統一チーム名を「ブルートルネード~青い上昇桐生~」とし、統一ロゴマークを使用。各ユニホームにも水色を取り入れて統一感のあるデザインにする。

 全国に先駆けた改革の背景には、勝利至上主義による暴力を伴う指導や教員の多忙化が全国的に広がっている問題がある。味戸校長は「新しい風を入れて改革していきたい」と述べ、マーケティング室の近藤洋介室長は「暴力暴言を一切排除することを約束する」と強調した。

 硬式野球部では昨年、30代部長の部員に対する体罰が表面化し、福田治男監督が解任されている。

◎「殺すぞ」と暴言、体罰 桐一サッカー部コーチを懲戒

 桐生第一高は9日、4月にサッカー部のコーチだった男性教員が部員に対し、「殺すぞ」と暴言を吐いたり、平手打ちをしたりするなどの体罰をしていたと発表した。同校は男性教員を懲戒処分とし、指導から外した。

 男性教員は4月に入職した同校サッカー部OB。同月9日に部員1人を突き飛ばし、15日には別の1人に「殺すぞ」と言ったり、頬を平手で打ったりした。いずれも部活動中で「レギュラーにさせたいという熱意から、思わず手を出してしまった」と話したという。2人にけがはなかった。

 味戸克之校長は「(自身も)同じような指導を受けていたという。それをそのまま踏襲したようだ」と説明した。

 保護者の指摘で発覚。同校は部員のケアに当たり、体罰を受けた2人はともに休まずに練習に参加しているという。今後、全職員を対象にハラスメント防止の研修を行う。

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