南牧村でバス転落 茨城の登山グループ14人が重軽傷
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崖下に転落したバス=南牧村、10日午後4時55分ごろ
 

 10日午後2時50分ごろ、南牧村大仁田の烏帽子岳登山口駐車場付近の村道で、停車中のマイクロバスが動きだし、道を外れて斜面に転落した。車内にいた茨城県取手市の登山グループの50~80代の14人が救急搬送され、このうち女性3人が重傷、男女11人が軽傷を負った。県警は業務上過失傷害の疑いで、バスを運転していた茨城県守谷市立沢の自営業の男(66)を現行犯逮捕し、事故原因を調べている。

◎運転手の男性「ブレーキが甘かったかもしれない」
 逮捕容疑は、同日午後2時50分ごろ、運転手としてバスが動かないように安全に停止させる義務を怠り、乗客にけがをさせた疑い。容疑を認め、「サイドブレーキはかけたと思うが、甘かったかもしれない」などと供述しているという。

 バスはエンジンをかけたまま停車していたが、男が車外に出ていた際に前方向に動き出し、村道を50メートルほど進んだ後、ガードレールのない部分から転落。落差約20メートルの斜面で木々の間に突っ込んだ状態で止まった。当時、車内には15人が乗っており、男のほかに3人が車外にいた。県警はバスのギアがニュートラルに入っていたとみて詳しく捜査する。

 乗っていたのは、茨城県取手市の「取手山の会」のメンバー18人。この日、南牧村の烏帽子岳を登山した後、同県内に戻るところだった。

 男は同会から依頼を受けて、自ら所有するレンタカーのマイクロバスを運転していた。バスが動きだした際は車外で荷物を積み込んでいたという。

 通報を受けて、県のDMATやドクターヘリなども出動。重傷者を前橋日赤や長野県佐久市の病院に搬送したほか、軽傷者は公立富岡総合病院で治療を受けた。

 現場は大仁田ダムの東約350メートルで、村道は険しい坂道となっている。

◎「発車したのかと…」車内からは悲鳴も
 登山客15人を乗せたマイクロバスが、険しい斜面の林に突っ込むように止まっていた。車体左側のトランクは開かれたままで、車体の一部がすれていた。村道にはなぎ倒されたカーブミラーもあった。停車地点のわずか先は、落差数十メートルもの堤防となっていた。

 転落の衝撃で車内の通路に投げ出されたという男性(68)は「止まっていたバスに乗客が乗り込んでいる最中に急に動きだした。キャーという叫び声が聞こえた」と車内の混乱ぶりを振り返った。

 別の男性(81)は「シートベルトを締めた直後に動きだした。発車したのかと思った」と話した。

 守谷市に住む60代男性メンバーの妻は、男性からのメールで事故を知った。男性は車外にいて難を逃れたが、妻は「仲間でけがをしている人がいる」と心配していた。

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