街路灯104基が消えた 富岡・七日市の商店街団体解散で管理できず
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街路灯が撤去された七日市地区の夜。明かりはなく、真っ暗だ=23日午後7時30分ごろ

 群馬県の富岡市中心部にある七日市地区の街路灯104基が3月末で停止した。設置と維持管理を担ってきた地元事業者の団体が会員減少で解散したためだ。周辺は学校や駅、病院が点在して住宅も密集するが、夜は真っ暗になり、防犯面を懸念する声が上がる。一方、行政側は予算的に早急な対応は難しいとする。高齢化や人口減少が進み、民間管理の街路灯は各地で同じ状況になる可能性がある。

■夜は真っ暗に…
 5月23日の夜、同市七日市の国道254号沿い。2カ月ほど前までは街路灯に照らされていた道路を、女子高生が自転車で通り過ぎた。地元の40代男性は「夜は真っ暗で、すれ違う人が知り合いでも分からないくらい。子どもも通るし、日が短くなる季節はさらに心配」と暗闇を見つめた。

 街路灯は、七日市の事業者でつくる「七日市商店街共栄会」が1990年ごろから段階的に設置してきた。1会員当たり年間1万2000円を負担し、市の補助も受けてきたが、高齢化や廃業による会員減少で負担額が上昇し、維持管理が難しくなることなどから3月末で解散した。

 104基のうち比較的新しく市が管理を引き継いだ七日市交差点近くの10基を除いては、電球の撤去がほぼ完了している。

 治安への悪影響を心配して七日市黒川地区の区長会は今年1月、「防犯灯」を設置するよう市に要望書を提出した。これに対し、市は(1)設置する間隔は30メートル以上空ける(2)原則、年間で1区に2基まで―などが新設のための基準と回答している。

■他地域でも懸念
 共栄会の元関係者は「安全や安心を担保するのは元来行政の役割だが、この地域は今まで商店街の街路灯に依存していた。基準があるとはいえ防犯に関わるので早急に対処してほしい」と話す。その上で、同じ事は他の地域でも起こり得ると指摘する。

 市危機管理課は、明かりの必要性を認める一方、民有地にある街路灯は引き受けられず、老朽化していれば修理費もかかると説明。「ここだけに予算を集中させることはできないが、他地区からの要望が少なければ、その分を回すなどして対応したい」としている。

 街路灯を巡っては、2021年から水銀灯の製造が禁止されるため、LEDへの切り替えが推奨されている。市によると、改修費用は1本約40万円で、市は最大10万円を補助。電気代は3割ほど抑えられるが、市内では財源が確保できず改修をちゅうちょするケースもみられるという。(富岡支局 水村希英)

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