愛した味 さらば 県立前橋高前「うどん屋 せいじ」が15日に閉店
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15日に閉店する前橋市西片貝町の店内でこれまでの歴史を振り返る久世さん夫妻

 「前高時代、昼休みに抜け出してよくお店に行ったよ」―。群馬県立前橋高の真向かいに位置し、同校生徒にも愛された「うどん屋 せいじ」(前橋市西片貝町)が15日に閉店する。ここで店を始めて23年。店主の久世盛司さん(75)と妻の康子さん(68)は「あっという間だった。楽しかったね」と感慨深そうに振り返っている。

◎脱サラし開店 96年の移転機にうどん店へ
 脱サラし、独学でそば店を始めたのが42年前。1996年に総社町から現在地に移転した。高校が目の前ということから「高校生にはうどんの方がいいのでは」とうどんを中心に提供してきた。

 オープン後は、同校運動部の生徒らでにぎわった。次第に周辺企業や口コミで知った他県からの客も訪れるようになった。

 そばが人気で客の8割が注文し、2時間ほどで売り切れることも。「うどん屋なんだけどね」と笑う。

 店を畳むことを考え始めたのはここ数年。立ち仕事は慣れているが、年齢のため、座敷への上り下りが負担になった。「少し楽をさせてやろうと思って」と長年支えてくれた康子さんを思いやっての決断でもあった。

 閉店を惜しむ声は後を絶たない。数日前には常連客が「長い間ありがとうございました」と小さな贈り物をくれたという。「こっちがありがとうなのにね」と感謝は尽きない。

 「実感はないけれど、何日かたったころに寂しさを感じるんだろうね」。15日も特別なことはせず、普段と同じようにのれんを出すつもりだ。

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