改正動物愛護法が成立 飼い主責任 明確に チップを義務化
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改正動物愛護法でペットへのマイクロチップ装着が義務化される=前橋市のペットショップ
 

 犬や猫へのマイクロチップ装着を義務化する改正動物愛護法が12日、参院本会議で全会一致により可決、成立した。飼い主の責任を明確化し、飼育放棄を防ぐことが狙い。災害時など行方不明になった際に飼い主の特定につながることから、群馬県内のペットショップや飼い主らは歓迎する。ペットの安全のため、さらに踏み込んだ対応を求める声も上がる。

 小型犬を飼う前橋市の三輪真弓さん(38)は「次に迎える子にはマイクロチップを入れようと思う。迷子になった時に役に立ちそうだ」と改正法を評価する。飼い犬が逃げてしまった経験があるという同市の根津晴美さん(68)は「チップを入れたいが、誰かに見つけてもらえないと意味がない。GPS(衛星利用測位システム)機能もあったらいい」と注文を付けた。

 犬の繁殖も手掛けるペットショップ、かるなばーる(同市)の曽我義幸店長(50)は「子犬の負担を考え、チップのサイズも小さくすべきだ」と要望する。

 13年前、飼い犬にマイクロチップを入れた高崎市のドッグトレーナー、諸星清美さん(54)は「ペットにチップを入れる人は増えている」と説明。「チップを入れることにためらいもあるだろうが、去勢や避妊と同様に飼い主と暮らしやすくなる方法だ」と話す。

 ペットホテルなどを手掛けるワンワンハウス(前橋市)はマイクロチップ装着を「災害時にペットと飼い主が再会するのに役立つ」と期待しつつ、「装着には動物の安全に十分配慮してほしい」と指摘した。

 改正法では生後56日以下(現在は49日以下)の犬や猫の販売が禁止される。これについて、同店は、子犬は親やきょうだいと過ごすことで社会性を学ぶとして「法改正で一緒に過ごす日が伸びるのはいいことだ」と歓迎する。

 県内で動物の譲渡活動などに取り組むNPO法人群馬わんにゃんネットワーク(高崎市)の飯田有紀子理事長はマイクロチップについて、ペットの譲渡時にデータが適切に書き換えられていない実態もあるとして「動物のためになる制度にしていくことが大事」と強調。生後56日以下の犬猫の販売禁止を評価しつつ、「一部では劣悪な環境で繁殖させる業者がいる」とし、繁殖環境の規制強化の必要性も訴えた。

 県内では犬の処分頭数は減少傾向にあるが、猫はほぼ横ばいで年間1500頭前後が処分されている。

 《改正動物愛護法》 15桁の番号を記録するマイクロチップ(長さ10ミリ、直径2ミリ程度)の装着は繁殖業者などに義務化、一般の飼い主は努力義務とする。動物虐待罪を厳罰化したほか、子犬や子猫の販売禁止期間も現行の生後49日以下から欧米並みの56日以下に延長する。

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