前橋中心街に「緑の丘」 藤本壮介氏が設計 旧ホテル白井屋再生
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旧白井屋パース図(国道50号沿い)Sou Fujimoto Architects
旧白井屋パース図(馬場川沿い)Sou Fujimoto Architects
 

◎年明け開業へ

 江戸時代からの歴史がある旧ホテル白井屋(前橋市本町)の再生が佳境を迎えている。デザインホテルへの改修工事が年内にも完了し、年明けの開業を予定する。北側は外壁を芝生で覆い、馬場川通りから眺めると、緑に包まれた丘が広がっているかのようだ。民間と行政が一体となって地域活性化を目指す「前橋ビジョン」の一つ。関係者は「コンセプトは『前橋のリビング』。広く活用してほしい」と期待を寄せる。

◎フロントに現代アート常設

 白井屋は、眼鏡チェーンを展開するジンズの田中仁社長が代表を務める財団が購入。日本の第一線で活躍する建築家、藤本壮介氏に設計を依頼し、計画が進む。

 ホテルの客室は計25室。白井屋を改修した既存棟はグレー、新たに建築する北側の新築棟は白を基調とする。タイルや水栓金具を海外から輸入するなど、細部にまで趣向を凝らす。

 既存棟1階のフロントは上階まで吹き抜けとなる。その空間を生かし、金沢21世紀美術館(金沢市)の恒久展示作品「スイミング・プール」を手掛けた、アルゼンチン出身の現代美術家、レアンドロ・エルリッヒ氏が国内2点目の常設アート作品を創作する。

 宿泊者専用のフィンランドサウナも導入。「新築では醸し出せない雰囲気を残している」(田中社長)という。

 ホテル内のフランス料理店などは、財団が主宰し、起業家の輩出を後押しする「群馬イノベーションスクール(GIS)」の受講生が運営。受講生が活躍したり、再起を図ったりする場としての意味合いも持たせる。

 世界で活躍する英国のデザイナー、ジャスパー・モリソン氏やイタリア人建築家のミケーレ・デ・ルッキ氏も、前橋ビジョンの活動に共感し、ボランティアでの協力を快諾している。田中社長は「来る理由があれば人が集まる。完成が楽しみ」と話している。

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