猛烈な雨 群馬県を直撃 5市町に災害警戒情報 22日未明
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未明の大雨で崩れ落ちた市道=前橋市河原浜町
土砂が流れ込み通行止めとなった県道下久屋渋川線=22日午前8時20分ごろ、渋川市赤城町棚下

 群馬県内は22日未明、前橋市や桐生市で1時間に100ミリを超える猛烈な雨が降った。前橋市は同日、災害対策本部を設置し、赤城山周辺の計1598世帯3966人に一時、避難勧告を発令した。県によると、同市富士見町赤城山では降り始めから24時間で198ミリを観測。県内の県道と国道の6路線7カ所で土砂が流入し、通行止めになるなどした。けが人はいなかった。

 県と前橋地方気象台は同日、前橋、桐生、沼田、みどり、みなかみの5市町に対し、避難が必要な警戒レベル4に相当する「土砂災害警戒情報」を発令した。気象庁が5月に5段階の警戒レベルを導入後、県内の同情報の発令は初めて。

 前橋市は富士見、宮城の両公民館に避難所を設置、計37人が一時避難した。大雨の影響で、同市河原浜町の荒砥川では護岸が約30メートルに渡って崩れ、市道の一部が崩落し、ガードレールが宙づり状態になった。床下浸水が発生するなど市内で2軒の住宅被害が出た。

 同気象台によると、22日午前1時10分までの1時間に同市付近で110ミリ、桐生市黒保根町付近で100ミリの記録的大雨を観測。高崎市榛名山で同日午後9時までの48時間降水量が210ミリに達し、6月の観測史上最大となった。南から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になった影響とみられる。

 23日も県内各地で昼すぎから雷を伴った激しい雨が降る恐れがあり、同気象台は土砂災害などに引き続き警戒を呼び掛けている。

◎「台風のよう」不安な夜 猛烈な雨 前橋で一時避難勧告

 赤城山周辺の前橋市などを局地的に襲った22日未明の猛烈な雨は、同市が避難勧告を一時発令する事態となった。身の危険を感じるほどの大雨に、住民は不安な夜を過ごした。道路の崩落や土砂流入で各地で道路が通行止めとなり、鉄道にも影響が出た。

 「台風のような大雨だった」―。避難勧告が発令された前橋市富士見町に住む男性(66)は猛烈な雨に見舞われた夜を振り返った。自宅近くの川は大雨で増水し、のり面がえぐられて崩落していたという。「石がゴロゴロと大きな音を立てて川を転がっていた。不安で眠れなかった」と明かした。

 倒木も目立った。同町に住む別の男性(73)は「朝見たら、大きなスギが倒れていて驚いた。あまりの大雨に避難すらできなかった」と話していた。

 前橋市は同日午前2時20分に避難勧告を発令し、午後8時すぎに解除するまで警戒を続けた。避難所として開設した富士見公民館には計19人が避難。職員によると、「川の増水があまりにもひどいので心配」として、川沿いに住む人たちが避難するケースが多かったという。

 県によると、土砂の流入により、県内の6路線7カ所の県道と国道が一時通行止めなどとなった。同日午前4時40分ごろには桐生市黒保根町下田沢の県道沼田大間々線で、のり面の土砂が100メートルにわたって道路上に流出し、約7時間通行規制が続いた。

 渋川市赤城町棚下の県道下久屋渋川線は、土砂が流れ込んだ影響で、午前4時から高岩トンネル付近約800メートルが通行止め。同5時から鳥山トンネル付近約1.6キロが一時通行止めとなった。

 JR東日本高崎支社によると、21日深夜から22日朝にかけ、JR上越線で上下計10本が運休するなどし、計約430人に影響した。

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