「時間湯」42度で継続 湯長廃して見守り役 草津町長が文書配布
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時間湯が実施されている草津温泉の「地蔵の湯」

 群馬県の草津温泉で100年以上の伝統を持つ独自の入浴法「時間湯」で、草津町が入湯者に入浴法の指導を行う「湯長」を本年度で廃止する方針を示していることを巡り、黒岩信忠町長は11日までに、現状の48度という高温の湯温設定を42度に引き下げた上で時間湯を存続させる方針を表明した。湯長がいなくても安全性を確保できるとし、利用を無料化する。町民向けに文書を配布して運営方法などを説明している。

◎利用無料へ 「時代に見合った形で」
 文書では湯長制度廃止を決めた経緯を説明。時間湯側がホームページ上に掲載していた「病気が完治する」といった表記が薬事法に触れかねない点や、入浴の際に湯長が利用者の症状を確認することが医療行為に当たる可能性があることなどを挙げた。

 また、48度という高温で行われる時間湯は医学的に危険であるとし、温泉の成分は低温、高温いずれでも変わらないとして「高温浴にはリスクしかない」と指摘。「時間湯の原点はあくまでも38度以上の湯で行われていた集団入浴であり、高温の湯に湯長の指示で入ることが時間湯ではない」と主張した。

 湯長の廃止後は、現在の湯長の代わりに、入湯者の安全管理のみを行う見守り役を配置する。

 危険性を指摘していた48度の高温浴については、湯の温度を42度前後と、町内の共同浴場とほぼ同水準に引き下げることで入湯者が安全に利用できるようにする。

 また、これまで有料だった入湯料については、時間湯側が提示する入湯者数と売上人数が合わないなど、不透明な会計処理が行われていることを問題視。湯長を廃止する2020年3月末を待たずに、無料化を早期に実施する方向で調整するという。

 黒岩町長は「時間湯そのものの文化を廃止するつもりはない」と説明。その上で「法令に触れる恐れのある現在の湯長制度を廃止し、医学的に危険な48度の高温浴を見直すことで、時代に合った形で時間湯を残していきたい」と理解を求めている。

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