電話作戦 詐欺警戒で苦戦 代替策でSNS活用
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 

 21日投開票の知事選、参院選が最終盤を迎える中、各陣営が票固めのため有権者に電話で投票を促す「電話作戦」に異変が起きている。近年多発する特殊詐欺への対策で、在宅時も留守番電話機能を使う高齢者宅などが増加。陣営関係者からは「昼間は8割ほどはつながらない」との嘆きも漏れる。つながっても警戒されることが多く、「イメージ悪化の恐れがある」として電話作戦をあえて封印する陣営もある。

 選挙期間を通じ、都市部を中心に電話で投票を呼び掛けているという陣営の関係者は「平日の昼は8割が留守電に切り替わる」と説明する。電話作戦は以前は主要な選挙活動の一つだったが、「(電話応対を)面倒と感じる若者や特殊詐欺を警戒する高齢者が増えているのではないか」と推測し、今回の手応えの乏しさを嘆く。その分、「遊説で声を届けることが大事」と切り替えているという。

 別の陣営の関係者も「今回の選挙に限らず、(電話作戦が)警戒されるようになってきている」と指摘。代替案として、会員制交流サイト(SNS)で遊説予定などの日程や案内を積極的に発信している。

 ある陣営は連絡先を把握している有権者に限って電話をかけている。不特定多数に支持を呼び掛けることはせず、確実な得票につなげることに主眼を置く。選対幹部は「いかに得票につなげるかが重要だ。大半は電話の趣旨を理解してくれる」と説明。一方、電話がつながらない家庭も多いとし、「見慣れない電話番号からの着信だから出ないのではないか」と話す。

 一方、やみくもに電話をかけることが「イメージ悪化の恐れがある」として電話作戦を封印した陣営もある。選挙戦の前は実施を予定していたが、担当者は「つながらないと、何度もかけることになる。『子どもが起きる』などの苦情につながることも想定される」と理由を説明する。

 実際に、見知らぬ人からの電話を警戒する人は増えている。渋川市の男性(70)は「知人の大半は携帯電話にかけてくれる。固定電話は詐欺まがいの電話もかかってくるので、不要と思えば途中でも切ってしまう」と話す。

 電話作戦が苦戦する背景には、県内で多発する特殊詐欺被害がある。県警が今年上半期に認知した特殊詐欺事件(類似窃盗含む)は前年同期比20.7%増の111件で、被害額は同87.4%増の2億8760万円に上った。こうした被害予防のため、県警は留守番電話や録音装置の積極的な活用を呼び掛けている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事