上信電鉄の普通電車にWi-Fi 五輪、DCに向け今秋に県内初導入
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 乗客の通信環境を向上させようと、上信電鉄(群馬県高崎市鶴見町、木内幸一社長)は今秋、電車1両に公衆無線LANサービス「Wi-Fi」を利用するための機器を試験的に設置する。普通電車への導入は県内初。通勤通学客の利便性を高めるほか、2020年の東京五輪・パラリンピックや大型観光企画「群馬デスティネーションキャンペーン(DC)」を見据え、観光客が利用したくなる環境を整える。試行の結果を踏まえ、全車両への導入を検討していく。

 2両編成の電車に、Wi-Fi用の機器を2台整備する。乗客はスマートフォンなどの端末から、無料でインターネットに接続できる。

 機器を設置した車両は、通勤通学客や観光客の利用が多そうな時間帯にできるだけ多く走らせるよう調整する。取り付け工事などを経て、最短で10月ごろに使えるようになる見通し。

 専門業者が昨年度、沿線の電波状況を調べ、起点の高崎駅から終点の下仁田駅までの全てで圏外の区間がないことを確かめた。

 沿線の5市町村でつくる上信電鉄沿線市町村連絡協議会(会長・榎本義法富岡市長)が費用56万円を負担する。今月17日の総会で事業や予算の案を承認した。

 同協議会事務局を務める同市によると、これまではイベントなどに予算を割くケースが多かったが、乗客の利便性向上に軸足を移す。Wi-Fi環境の整備は第1弾で、今後はスマホに表示されたQRコードによる決済などを念頭に、キャッシュレス決済の導入を検討する。

 2009~17年度の上信電鉄の年間輸送人員は210万~230万人台を推移し、18年度は前年度比0.8%増の222万人だった。周辺には富岡製糸場や上野三碑が点在し、木内社長は「(Wi-Fi整備は)時代的な要請で、『観光鉄道』として売り出していく上で欠かせない。乗客の反応を踏まえ、自治体に協力を仰いで設置数を増やすことも考えていきたい」としている。

 電車へのWi-Fiの整備は段階的に進められている。JR各社は18年度に新幹線への導入に着手し、東北など8路線は19年度末までに全車両で利用可能になる予定。上越新幹線は新型車への更新に合わせて順次導入されている。

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