川柳で商店街に笑顔 買い物客投句、16年分出版 前橋・おかみ「まゆの会」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「まだまだ続けて、商店街を元気にしたい」と意気込むまゆの会のおかみさんたち
出版された「まゆ川柳」

 前橋市中心商店街のおかみさんでつくる「まゆの会」が、買い物客から募った川柳の過去16年間の入賞作品をまとめた冊子「まゆ川柳」を出版した。中心街の人通りが減る中、「まちに笑いを」を合言葉に投句箱を設けてスタート。街角に張られた作品は市民を笑顔にしてきた。入選作の発表は9月で50回の節目となる。会員の高齢化も進むが、「元気な限り続けたい」と意欲は衰えない。

 「定年日会社と妻がさようなら」「ついはまる初回限定送料無料」「今日手抜き明日息抜き夫留守」。冊子には職場や夫婦関係、日常生活の悲哀をユーモアいっぱいに表現した入賞作品183句が手書き文字のまま掲載されている。

 バブル景気がはじけて以降、商店街では客足が減り、店を畳む人が増える中、まゆの会はマイバッグキャンペーンやフリーマーケットに取り組んだ。2003年に「もっと女性目線でできることはないか」と思いついたのが川柳だった。手作りの投句箱10個を準備し、前橋テルサやスズラン前橋店など人が集まる場所に置いた。

 会長の森田和子さん(72)は「商店街に少しでも笑いが欲しかった」と振り返る。買い物客や商店主、県外からの来訪者など、予想以上に幅広い層から句が寄せられるようになった。現在は年3回、集まった70~80句から優秀作品5句を選び、九つの商店街に張り出している。温かみにこだわった森田さんの手書き文字も「味がある」と評判だ。

 会員にとって、句を選ぶのは笑いの絶えない楽しみな作業という。常連の投稿者もおり、川柳は商店街と買い物客をつなぐ手段となっている。街角に張られた川柳に足を止め、笑顔で眺める通行人も多い。

 昨年、会員から「せっかく長く続いたのだから」と出版の話が浮上。前橋七夕まつりの七夕飾りコンクール入賞の賞金と、原群馬県文学振興基金の助成金を充て、出版にこぎ着けた。

 先月下旬、中心街の飲食店で出版記念の祝賀会が開かれた。森田さんは「多くの皆さんのおかげで続けられ、出版できた」と感謝した。長く店を守ってきたおかみさんたちも「私の句を見て笑っている人がいてうれしかった」「これほど続くとは思わなかった」と振り返り、「まだまだ続けていきたい」と盛り上がった。

 まゆ川柳はA5判132ページ、500円。煥乎堂前橋本店のほか、まゆの会所属の各店舗で販売する。問い合わせはベニフク(027-231-1484、午後2~6時)へ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事