周辺「普段通り」をPR 浅間山噴火 警戒レベル3は維持
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県内外からの観光客でにぎわう鬼押出し園。左奧は浅間山=9日午前、嬬恋村

 7日夜に小規模噴火した浅間山(群馬、長野)は9日、小康状態を保った。周辺に目立った被害はなく、夏の観光への影響を抑えようと周辺施設や自治体はアピールに力を入れる。8日から通常営業を続ける山麓の鬼押出し園(嬬恋村)はこの日もにぎわった。

◎「正確な情報提供」が対策に
 1783(天明3)年の浅間山の大噴火で流れ出た溶岩の景観が売りの同園。山につながるごく一部の参道を除き、8日から通常営業する。都内の大学生、田中彩菜さん(18)は「影響が不安だったが、来られて良かった」と話した。

 施設を運営するプリンスホテル広報担当の山崎浩史さん(50)は「シーズン真っ最中で心配したが、火山活動も落ち着き安心した。客足は例年並みで影響はなさそう」。25日までは予定通り夜間も営業する。

 火口から約8キロの軽井沢おもちゃ王国(同)は「通常営業」を強調する看板を掲げる。8日は問い合わせへの対応に追われたが、落ち着いた。職員は日ごろから噴火訓練で備える。「これからも万一の準備を怠らないようにする」という。

 同村のキャベツ農家、干川大地さん(30)は8日に降灰の確認に追われたが、影響はなかった。「被害がなくて良かった」と9日未明から収穫に汗を流した。

 北軽井沢観光協会はホームページや会員制交流サイト(SNS)で「普段通りの生活。ご安心ください」と安全をアピール。キャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」(長野原町)は一部キャンセルがあるが、家族連れでにぎわっている。

 気象庁は噴火警戒レベル3(入山規制)を維持し、群馬県内は嬬恋村と長野原町が災害警戒本部で警戒を続ける。同町は「正確な情報提供が風評対策につながる」としている。

◎火山灰の成分にマグマ含まず…気象庁
 浅間山の小規模噴火について、気象庁は9日、火山灰の成分を調べた結果、新たなマグマ物質は確認できなかったと明らかにした。マグマの噴出を伴わない「水蒸気噴火」の可能性が高いという。

 気象庁によると、産業技術総合研究所(産総研)と防災科学技術研究所が分析した。水蒸気とマグマが一緒に噴出する「マグマ水蒸気噴火」の場合は新たなマグマ物質が火山灰に含まれるが、今回はほとんど見つからなかった。噴火はマグマの熱で地下水が水蒸気となって噴き出す水蒸気噴火とみられるという。

 産総研は「噴火は新しくマグマが上昇して起きたものではなく、ただちに規模の大きな噴火に発展する可能性は低い」とした。

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