八ツ場 試験湛水1週間 ダム湖徐々に
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八ツ場大橋から望むダムの堤体付近(写真上、8日撮影)。試験湛水開始時(写真下、1日撮影)と比べ、水位の上昇がうかがえる
 

 水をためて安全性を確認する試験湛水(たんすい)が1日に始まった八ツ場ダム(長野原町)について、国土交通省八ツ場ダム工事事務所は8日、貯水状況を発表した。7日午前10時の時点で、堤体付近の貯水位は湛水開始前と比べ約20メートル上昇した。今後は毎週火曜午後2時に、同事務所のホームページで情報を更新する。

 水位の上昇により、かつて巨大クレーンを支えていた堤体前の足場は見えなくなり、旧国道145号も水没し始めた。残されている旧JR吾妻線の鉄橋や旧八ツ場大橋なども間もなく水没する見込み。周囲の展望スペースには、試験湛水の様子を見ようと、連日多くの人が訪れている。

 沼田市から訪れた樋口義幸さん(60)は「草津に行く際に通った国道や、今見えている鉄橋も水没する。寂しい思いもあるが、今しか見られない景色を目にできて良かった」と話した。

 近くの代替地に住む女性(87)は、故郷が水没することに心を痛めながら湖面を見下ろした。「水がたまり始めると知って涙が出てきた」と心境を振り返り、「寂しさやつらい気持ちの方が大きい。ダムで苦労した地元の気持ちも忘れないでほしい」と胸中を語った。

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