《「影踏み」密着 8》発信 「群馬色」前面にPR
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伊参スタジオ映画祭で山崎さん(前列中央)ら出演者とともに記念撮影をする来場者やスタッフ=8日

 「山崎まさよしさん演じるダークヒーローが良かった。群馬のロケ地としての可能性を感じた」。山本一太知事は前橋市内で1日に開かれた特別上映会で「影踏み」を鑑賞し、感想を述べた。

■SNSで予告
 本作の製作委員会は今年6月、公開に向けて本格的なPR活動を開始した。「真実を盗み出せ。」をキャッチコピーに、メディアや会員制交流サイト(SNS)を通じて出演者情報や予告動画を公開。主演の山崎さんによる主題歌が配信されたほか、8月には山崎さんと篠原哲雄監督、原作者の横山秀夫さんが新聞や雑誌のインタビューに応じるなど情報発信を強化した。

 広報活動の陣頭指揮に当たる東京テアトル映画宣伝部の三上剛さんは「まず映画化することを知ってもらい、それから中身を売り込んだ。段階的に発信して、見たいという気持ちが少しずつ盛り上がるようにした」と戦略を語る。

■地元集客が鍵
 県内でも積極的にPR活動を展開した。内覧試写会をはじめ、山崎さんらがロケ地となった前橋、高崎、伊勢崎の3市長を訪問。地域の情報誌に取り上げられるなど、市民の注目を集めた。

 「影踏み」のように地方で撮影された映画は、まずは地域での集客がヒットの鍵を握る。県民に身近な場所が登場することをアピールすれば、地元映画館の動員増につながり、全体の興行収入に結び付く。

 本県は新たな観光資源としてロケ誘致に力を入れているが、映画やドラマはどこで撮影したのか分からないように編集されることが多く、ロケ地の魅力が伝わりにくいことが指摘されてきた。その点、本作は本県在住の横山さんの原作、23年前に中之条町を拠点に撮影された「月とキャベツ」で主演した山崎さんと篠原監督の再タッグといった話題性から、「群馬色」を前面に打ち出すことができた。松岡周作プロデューサーは「群馬にゆかりのある人が多く関わり、地元でのPRも活発。地域とコラボレートした作品として非常にうまく行っている」と力を込める。

 「月とキャベツ」を毎年上映する伊参スタジオ映画祭で8日、「影踏み」の先行公開を祝うイベントが開かれた。映画祭の岡安賢一実行委員長は「『影踏み』を上映でき、一つ夢がかなった」とあいさつ。スタッフは熱い思いを胸に抱きながら、本作のヒットを願い、力強いエールと拍手を送った。(おわり)

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