働く喜び分かち合う 16日、相互に感謝状 ホチキス針梱包50年 高崎・清涼園 マックス
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 知的障害の子を持つ親の会が子どもたちの活動の場を求め、市などの協力で開設した障害福祉サービス事業所「清涼園」(高崎市宮元町、喜美候部正令(きみこうべしょうれい)園長)が設立50年目を迎えた。当初から受注しているのが、県内に拠点を持つ事務機器など製造のマックス(本社・東京)のホチキス針の梱包(こんぽう)作業だ。同社は機械化が進んだ今も発注を絶やさない。50年の関係を踏まえ、16日に同市で開く記念式典・勤労祭で、マックスから清涼園へ、清涼園からマックスへ、それぞれ感謝状が贈られる。

 同園は1970年4月、県内2番目の知的障害者授産施設として開設した。一方、同社は42年に同市に設立した山田航空工業が前身で、81年に本社を東京に移転した後も県内に生産拠点を置く。

 同園開設に際し、先代園長の故・喜美候部圭吾さんが利用者にできる作業を考えていたところ、高崎南ロータリークラブの仲間だった同社社長の故・山田辰雄さんが協力を申し出て、ホチキスの箱詰め作業が始まった。

 同園はその後、他社からも電子部品の組み立てや食品用たれの袋詰めなど、さまざまな作業を受注したこともあったが、機械化や景気の変動がある中で50年続いてきたのはホチキスの箱詰め作業だけという。

 同社は箱詰めの機械化後も、地域貢献の一環で発注を継続。毎日、同園職員が藤岡工場で、2トントラックいっぱいに事務用や建築用、園芸用といった多種類の針を受け取り、箱詰めした製品を納入している。

 現在、同園は30~70代の33人が通所。詰める針の種類は、職員が利用者の適性を見て振り分ける。指導責任者の境野智仁さん(47)は「完成品を納品するため、ミスがないようチェックしている」と話す。手作業による商品も、機械で箱詰めした商品と一緒にホームセンターなどに並ぶため、「自分が作ったもの」と意識して店舗で購入する利用者もいて、社会参加の意識につながっているという。

 勤労祭は「勤労感謝の日」にちなんで毎年開催。喜美候部園長(63)は「仕事をいただけることに感謝し、働く喜びや生きる喜びを分かち合いたい」と話している。

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