前橋の女子高生死傷事故 11カ月ぶり公判再開 弁護側は無罪主張
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 前橋市北代田町の県道で2018年1月、乗用車で女子高校生2人をはねて死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた男(87)=同市=の第5回公判が28日、前橋地裁(国井恒志裁判長)で開かれた。地裁が改めて精神鑑定などをしたため昨年12月の第4回公判から中断していたが、11カ月ぶりに公判が再開した。

 冒頭、改めて罪状認否が行われ、被告は事故を起こしたことを認めた上で「(事故時の意識障害は)分からない」などと起訴内容を一部否認。一方、「私が全部悪いですから」とも述べた。弁護側は、事故以前に意識障害はなく、衝動的な行動などが目立つ「前頭側頭型認知症」により刑事責任能力がなかったとして無罪を主張した。

 証拠調べで、地裁は事故時の精神障害の有無や運転への影響を調べるため、今年4月から実施した被告の再鑑定留置に関する医師の所見と、鑑定主文を明かした。

 国井裁判長は、医師の所見に基づき、事故時の被告は「軽度認知障害」または「認知症初期で軽度」だったと説明。症状や検査画像などから「アルツハイマー型」の可能性が高く、「重度(認知症)」「前頭側頭型認知症」は明確に否定できるとした。

 鑑定主文については「認知症や精神障害が犯行に与えた影響があったとしても軽度。本件で運転を開始したのは被告の性格による要因が大きい」とした。運転時は「意識消失」よりも「意識レベル低下」の可能性が高く、服薬していたならば薬剤の影響による血圧低下が要因の一つだったと考えられるなどと述べた。

 前橋地検は、起訴段階で意識障害に陥った要因を「低血圧による」などとしていたが、予備的訴因として「急激な血圧変動による」などとした。

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