車が暴走 男性死亡 太田のモール駐車場 運転の86歳男逮捕
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駐車場内を暴走した乗用車=25日午後1時40分ごろ、太田市城西町

 25日午後0時10分ごろ、太田市城西町の城西のもりショッピングモールの駐車場で、敷地内に建てられた売店前にいた同市新田村田町の男性(71)が乗用車にはねられ、頭を強く打って死亡した。群馬県警太田署は自動車運転処罰法違反(過失致死)の疑いで、乗用車を運転していた同市鶴生田町の男(86)を逮捕した。

◎「駐車場から少し前に出そうと」
 同署によると、容疑を認めている。容疑者は頭に軽傷。乗用車は駐車枠から発進する際、何らかの原因で暴走したとみられる。男性をはねた後、敷地内の別店舗のフェンスに衝突して止まった。付近の店舗の従業員が110番通報した。

 現場には売店の割れたガラスや椅子が散乱した。敷地内の店舗にいた50代女性は「ドンという大きな音がして外を見たら、乗用車が、車体が浮き上がるような勢いのままフェンスに突っ込んでいった。(はねられた人が)あおむけで倒れていた」と話した。売店の男性店主(72)は「運転手は顔から血を流し、ぼうぜんとした様子で運転席にいた」と語った。

 容疑者と2人暮らしの妻(85)が事故後、上毛新聞の取材に応じた。妻は「事故の前、夫は先に車に戻っていた。私が店から出たのが分かると、そのまま走りだしてしまったように見えた」と話した。搬送先の病院で面会した容疑者は、妻に対し「(妻が)ドアを開けやすいように、駐車枠から車を少し前に出そうとした」という趣旨の説明をし、事故の瞬間を覚えていたという。

 妻はこれまで、容疑者の運転技術に不安を感じたことはなかったが、年を取ってからは家族の助言で、旅行などの長距離運転を控え、近距離の毎週の買い物と年6回程度の通院のために運転していたという。妻は「来年2月に予定していた通院を終えたら、免許を返納しようと話していたところだった。相手の方におわび申し上げたい」と目を伏せた。

◎75歳以上が大幅増…死亡事故の第1当事者
 高齢者の運転による重大事故は近年増加傾向にある。群馬県警によると、県内で昨年発生した交通死亡事故のうち、75歳以上の人が過失の重い「第1当事者」となった割合は25.0%を占めた。8.4%だった2009年から大幅に拡大している。

 昨年1月には前橋市内で自転車で登校中の女子高校生2人が80代男の運転する車にはねられ死傷し、男の公判が続いている。今月は渋川市の関越道で、80代男性の車が逆走して3人が死傷した。

 県警交通企画課は、高齢者を含む運転者に対し、体調のすぐれない時は無理をせずに運転を控えてほしいと注意を促す。「身体の動きが鈍ったり、運転中にヒヤッとしたりするなど車の運転に不安を感じる方は、安全運転相談ダイヤル『♯8080』に電話して相談してほしい」としている。

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