県内弁護士300人超え 司法制度改革 10年で倍増 競争が激化
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 群馬弁護士会に登録する弁護士数が1日現在で305人となり、初めて300人を超え、この10年余りで倍増したことが分かった。司法制度改革の影響により法曹人口の拡大が続いていることが背景にある。困り事やトラブルの相談に応じる専門家が県民に身近になる一方、弁護士間の競争は激しくなっている。そんな中、弁護士が不在だった地域に事務所を開設したり、特定の分野で強みを発揮しようとする動きも目立つ。

 「地域の人が気軽に相談しやすい身近な弁護士になりたかった」。そんな思いから小坂景子弁護士(56)は安中市内で唯一の法律事務所を2016年9月に開業した。相談者の8~9割が市内在住だ。女性や子ども、高齢者らの権利を守る幅広い活動を目指していくという。

 外国人が多く住む大泉町にある「モッキンバード法律事務所大泉支部」の大塚晃央弁護士(33)は、外国人への支援に力を入れる。ブラジル大使館での勤務経験もある通訳が事務所に常駐し、外国人に関する労働問題や交通事故、家族のトラブルを中心に幅広く対応しているという。大塚弁護士は「外国の人が日本で暮らして良かったと思えるような活動を心掛けたい」と話す。

 群馬弁護士会によると、12月に8人が新たに同会に登録するなどし、県内の弁護士登録数は1月1日現在で305人となった。06年の146人から2倍以上となった。弁護士が常駐する自治体は13市町となり、06年の8市町から偏在が是正されている。

 群馬県の登録数は、同程度の人口規模がある近接県と比較しても多い。各県の弁護士会によると、栃木は226人、長野は252人、新潟は287人、茨城は299人(いずれも1月1日現在)。

 群馬弁護士会によると、他県出身者でも前橋で司法修習生時代を過ごした人を中心に、県内の事務所に就職するケースが多い。他県では将来の競合相手となることを嫌って採用を控える傾向が残る中、群馬県では数年で若手が独立すると、新たに採用する―という流れが定着しているという。

 群馬弁護士会の紺正行会長(67)は「弁護士間の競争は激しくなるが、特定の分野で強みを発揮できる人が増えつつある」と分析。「弁護士をより身近に感じてもらい、紛争を解決し、トラブルを予防するため、活動領域を広げていきたい」と話している。

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