西郷が上野戦争でしたためた直筆書簡 高崎の古書店社長が入手
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上野戦争の前日に西郷隆盛が書いた書簡

 東京・上野の寛永寺を本拠とする彰義隊に新政府軍が勝利した1868(慶応4)年5月の上野戦争の前日に、新政府軍側の薩摩藩兵を指揮した西郷隆盛が、藩兵の隊長と思われる「肝付郷右衛門」に出した書簡が見つかった。専門家は、西郷の配慮や戦闘を目前にした緊迫感を伝える史料として評価している。群馬県高崎市の古書店社長、名雲純一さん(57)が古書市を通じて入手した。

◎上野戦争前日 緊迫感伝える
 西郷南洲顕彰館(鹿児島市)が西郷の真筆と鑑定。落合弘樹明治大教授(幕末維新史)も丸みを帯びた柔らかな独特の筆致と簡潔な文体からみて、真筆と判断した。落合教授は「前線に向かう将兵への細やかな配慮と、上野戦争前日の多忙で緊迫した雰囲気が伝わってくる」としている。

 名雲さんは関東地方で昨年11月下旬に開かれた古書市で額装に入った状態の書簡を発見。以前から西郷の人物像に関心を持ち、筆致の特徴などから、真筆の可能性が高いと考えたという。10月上旬に西郷の配流先の鹿児島県・奄美大島を旅行したばかりで、名雲さんは「歴史的な場面に関わる書簡を取り扱うことができ、身震いするほど感動した」と話している。

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