台風19号発生から3カ月 加速する復旧工事 豪雨対策に動く
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
台風19号の大雨で崩落した嬬恋村の国道144号鳴岩橋(左奥)。昨年12月末に緊急迂回路が開通し、現在は工事車両や地元住民の車が行き交う=10日撮影

 群馬県内で4人の死者を出すなど各地に爪痕を残した台風19号の最接近から、12日で3カ月が経過する。道路や河川護岸をはじめ、過去最大規模となった土木被害の現場では、復旧作業や対策工事が加速している。生活圏での災害廃棄物の処理はほぼ完了。住宅の浸水被害が多かった太田市や大泉町では、豪雨時の被害の解消、軽減に向けた対策の検討が始まっている。

 嬬恋村大笹の国道144号で崩落した鳴岩橋は、昨年末に盛り土形式の迂回うかい路が造られ、住民らが通行できるようになった。国土交通省は今年の梅雨前の完成を目指して仮橋の工事に取り掛かっている。

 土砂災害で男女計4人が死亡した富岡、藤岡両市の現場では、対策工事に向けた作業が続く。いずれの現場も本年度中に本工事前の応急工事が発注される予定で、本工事は2020年度内の完成を見込んで進められる。

 県のまとめで、道路や河川護岸といった土木被害は707カ所、約315億円に上った。国の補助額が決まる査定が近く完了する見込み。緊急性や重要性が高い箇所は先行して復旧に着手したが、補助額が確定すれば、対応が加速することになる。県水害対策室は「優先順位を考え、県民にいち早く安全安心を提供できるよう進めていく」と説明する。

 21市町村で計約2950トンと推計される災害廃棄物の処理は、年度内の完了を目指して作業が続く。県廃棄物・リサイクル課は「生活圏のごみは処理がほぼ終わっており、県民生活への影響はなくなっている」としている。

 太田市と大泉町の一部地域では、利根川の水位上昇のため流入できなかった八瀬川からの水があふれたり、市街地の雨水を排水できずに内水氾濫が起きたりしたとみられる。住宅の浸水被害が集中した両市町と県は調整会議を設け、被害防止や軽減に向けた具体的な対策の検討に入った。今年の梅雨前には暫定的な対策をまとめる方針。

 大泉、千代田両町を流れる新谷田川放水路は、利根川に排水しきれず、周辺の住宅で浸水被害を出した。利根川の合流地点での排水能力を向上させるため、県は排水機場のポンプの増設を国に要望している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事