公共施設の「しまい方」 住民も考えよう 前橋工科大・堤准教
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「住民と行政が一緒になって公共施設整備を考えてほしい」と話す堤准教授

 人口減少や財政難時代の公共施設の在り方について広く考えてもらおうと、前橋工科大の堤洋樹准教授(47)による編著書「公共施設のしまいかた まちづくりのための自治体資産戦略」が出版された。自治体関係者に加えて住民向けに施設整備の考え方を示し、官民協働を呼び掛けているのが特徴。各地で使われないハコモノや老朽化が問題になる中、堤准教授は「施設をどう利活用して豊かな生活につなげるかに力点を置いた」と話している。

堤准教授らは公共資産経営の支援体制の構築をテーマにしたプロジェクトを掲げ、社会技術研究開発センターの事業に採択。2016年10月から3年間、前橋市を含む10以上の自治体で実践的な検証を行ってきた。昨年9月に終了したのを機に、プロジェクトのメンバー5人と共に成果を書籍にまとめた。

 本書は「住民に必要なのは施設そのものではなく、施設を通して提供される公共サービス」と強調する。充実した住民生活の維持を考え、それに合わせた施設整備によって結果的に総量が減り、財政負担が減った分を街づくりなどに充てるサイクルが重要としている。

 将来を担う学生や幼少世代を巻き込んだ多世代協働による施設整備にも言及。堤准教授は「住民が行政と一緒になって考えないと実現しない時代。自分たちでできることから活動し、自治体を動かしてほしい」と期待を寄せる。

 本書は学芸出版社刊、2530円。

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