《ぐんま再発見》グリーンツーリズム 農村体験がDC目玉
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前橋市富士見町の交流スペース「IRORI場」。自然豊かな赤城南麓でさまざまな体験を楽しめる
 

 農村の生活を楽しむグリーンツーリズムは、群馬県内で4月に始まる大型観光企画「群馬デスティネーションキャンペーン(DC)」の主要観光の一つに位置付けられている。農業体験に加え、郷土料理、温泉といった群馬県ならではの魅力も堪能できるのが特長。各地で誘客に向けた準備が加速している。

県が担い手育成
 赤城南麓の「IRORI場」(前橋市富士見町)は築130年の古民家を改装した味わいある建物。同市の移住コンシェルジュ、鈴木正知さんらが2019年春、交流スペースとしてオープンした。

 同10月からは同市出身の栗原大輔さん(26)と手島敏達さん(27)が民泊の受け入れを始めた。周辺の農家や乗馬クラブと連携し、体験プログラムを提供する。餅つきのような季節に合わせたイベントを企画するなど試行錯誤しながらも、「宿泊客と地元住民が交流する場になってほしい」と口をそろえる。

 グリーンツーリズムを広げるため、県は市町村と構成する連絡協議会を通じて情報を共有。体験プログラムの作り方や安全対策、体験に関わる法令を学ぶ養成講座を開き、グリーンツーリズムを担える人材育成に力を入れる。

 「地域らしさを備えた魅力あるプログラムを地域全体で展開したい」と県農村整備課。群馬DCに向け、3月にはホームページをリニューアルする。農園や宿泊施設など347施設を掲載し、PRを強化する。

訪日客に照準
 安中市の商工会などでつくる「あんなか秋間梅林農泊推進協議会」は本年度、農林水産省の交付金を受け、農泊に乗り出した。地元特産のウメを生かした農業体験と郷土料理、磯部温泉での宿泊を組み合わせた農泊事業を展開。隣接する長野県軽井沢町を経由した首都圏からの誘客に力を入れ、来年度は台湾からの誘客を進める。

 インバウンド(訪日外国人客)で既に実績を出し始めているのは、みなかみ町の「みなかみ町体験旅行」だ。台湾などから修学旅行生らを受け入れており、近年は中国の家族連れも増えているという。

 農業体験を通じた新たな試みもある。前橋市上細井町の長谷川農園は東京都の精華学園高校町田校(椎名雄一校長)と連携し、引きこもりがちな若者を受け入れるプロジェクトを始めた。昨年12月末には10人ほどが1泊2日で野菜の収穫に挑戦。収穫した野菜を都内で販売した。椎名校長は参加者の成長と地方の活性化に期待し、「都会ではできない体験をしてもらえる企画を提供していく」と意気込む。

 グリーンツーリズム ヨーロッパ諸国で普及した旅のスタイル。自然豊かな農村地域に滞在し、農作業や地域の文化、生活などを体験する。地域住民と触れ合える農家民宿も人気がある。

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