認知症に鍼灸治療 介護士ら効果学ぶ 前橋
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北上学科長(左)が実演する「擦過鍼」を体験する参加者ら

 高齢者の交通事故や徘徊はいかいといった社会問題を受け、認知症への鍼灸しんきゅう治療の効果を知ってもらう講座が13日、前橋市の育英メディカル専門学校で開かれた。デイサービス施設などで働く介護士や看護師ら約10人が認知症に有効とされる東洋医学の施術法を学んだ。

 同校の北上貴史鍼灸学科長(39)は、治療により、認知症特有の物忘れやうつ傾向などの症状が和らいだという調査結果を紹介。「(認知症を)治すことはできないが、一つの施術法で多様な症状の進行を抑制する効果が期待できる」と強調した。

 腹や手足にはりを刺して体内の気・血・水のバランスを整える「三焦針法」や、はりを刺さずに身体をさすって脳の活性化を促す「擦過鍼」で効果が実証されたとして両法の施術を実演した。参加者は2人一組となり、専用のはりで互いの腕や頭をさするなどして効果を確かめた。

 渋川市のデイサービス施設で高齢者に運動を指導している狩野裕治さん(49)は「認知症と鍼灸治療への正しい理解を促すことで、患者と介護者双方の負担を軽減できたら」と話した。

 世界保健機関(WHO)によると、鍼灸治療は神経症や頭痛、めまいなど、計50以上の症状の緩和に有効とされ、一部の疾患は国内で公的保険の適用が認められている。

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