救命に防犯ブザーを 桐生市消防本部が啓発
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防犯ブザーが救命に役立つことを学ぶ児童

 「音で救える命がある―」。群馬県桐生市消防本部(不破慶介消防長)は本年度から、防犯ブザーを救命に役立てようと、リーフレットや出前講座など独自の啓発活動に取り組んでいる。護身用のブザーは操作が容易で安価なのが特徴。急病人が発生したときに鳴らし、周囲の人に駆けつけてもらうことで早期の通報や応急処置につなげ、救命率を向上させる狙いだ。

 活動を提案したのは、桐生消防署の斎藤友善さん(36)。斎藤さんの祖父は数年前、自宅の離れで倒れ、帰らぬ人となった。いち早く周囲に助けを求められればと悔やんだ同居の祖母の経験から、入手と操作が容易で大音量が鳴る防犯ブザーの活用を提案した。

 提案を受け、同本部は昨年8月にリーフレットを作り、桐生、みどり両市の教育機関に配布し、秋には桐生広沢小防災クラブの児童約20人を対象に初めて出前講座を開いた。こうした取り組みは全国でも珍しいという。

 斎藤さんらは同校で「倒れている人がいたら、119番通報で場所や時間、傷病者の状態などを伝えてほしい」と呼び掛けた上で、「通報が緊張するなら、防犯ブザーを鳴らし、周囲に助けを求めて」と利用を促した。6年生の中里鈴さんは「1人で119番通報はちょっと心配だけど、ブザーは鳴らせる」と話す。

 斎藤さんは「護身用だけでなく、『防犯ブザー=救命』という認識を桐生、みどり両市で広げ、救命率の向上につなげたい」と力を込める。同本部は今後も出前講座を開く。申し込みと問い合わせは同本部警防課(0277-47-1704)へ。

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