広葉樹 製品に活用 みなかみ町が産業化プロジェクト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
町内産の木を使った卓上ボックスや名刺入れ

 ナラやケヤキなどの広葉樹を有効活用しようと、群馬県みなかみ町は「広葉樹産業化プロジェクト」に取り組んでいる。スギやヒノキなどの針葉樹と比べ、流通が盛んでない広葉樹を木製家具などの材料として活用する道筋を模索。町役場の事務机や備品類を試作し、活用も始めている。地域林業の活性化と山林の整備を目指し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「エコパーク(生物圏保存地域)」に登録された町の自然環境維持にもつなげる。

 町によると、町内の民有林約1万3000ヘクタールのうち、クリやナラといった広葉樹を中心とした天然林が3分の2を占める。広葉樹はかつてはキノコ栽培のほだ木やまきとして地域で流通していたが、現在はそうした需要が減少。手入れが行き届かないまま放置されている山林が目立つ。

 町は2018年、国産材を使った木製家具の製造販売や木造建築を手掛けるオークヴィレッジ(岐阜県高山市)と連携協定を締結。エコパークに登録された町の森林資源を生かし、森林の維持や町産材を使った製品の開発、製造を進めることを決めた。

 同社の協力で、地元のナラやケヤキ材を使った事務机や卓上ボックス、名刺入れなどを試作、町役場で活用している。さらにどんな製品化が可能か、検討している。

 町は、山林の所有者をはじめとする住民が自分たちで山を手入れする「自伐型林業」を推進している。将来的に販売する木製家具などでは、豊かな自然環境を維持するため、住民たちが伐採した木材を使用している点をセールスポイントにできると考えている。環境問題に高い関心を持つ消費者らに訴え、良質な品を提供する戦略も視野に入れる。

 取引や流通体制の構築が鍵で、採算に見合う商品の開発、木材需要と供給のバランスなどが課題になるとみられる。将来的には木の地産地消を実現し、地元産材を町内事業者による製品開発につなげる考えだ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事