災害時支援受け入れ 受援計画は8市町村のみ 人手不足で対応後手
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 大規模災害時に外部からの支援を受け入れる手順などを定める市町村の「受援計画」について、群馬県内で策定済みなのは23%に当たる8市町村にとどまることが14日、上毛新聞のまとめで分かった。地震や台風、豪雨といった自然災害で被災地となり、行政運営に支障を来すケースが他県で生じており、受け入れ体制強化は自治体共通の課題。県はガイドラインを示して策定を呼び掛けるが、多くの自治体が人員不足などから対応が後手に回っている。

 受援計画は、被災時の支援の受け入れ窓口や要請基準、応援職員の活動拠点などを定める。法定計画ではないものの、支援を円滑に受け入れるために有効とされ、県が2017年10月に市町村向けのガイドラインを作成している。

 県は市町村の計画策定を18年度に50%、19年度に100%とする目標を掲げてきたが、現状を踏まえて目標を修正するとともに、市町村に改めて策定を促す方針だ。

 県の基準では、地域防災計画や事業継続計画(BCP)に必要事項を記載することも、計画策定と同等に扱うとしている。

 上毛新聞の取材に対し、策定済みと回答したのは前橋、桐生、伊勢崎、太田、渋川、富岡、榛東、甘楽の8市町村。このうち桐生、太田、渋川、富岡の4市は地域防災計画に位置付けているとした。

 前橋はこれまでの被災地支援のノウハウも生かしながら、昨年2月に策定。人的、物的支援についての受援体制をあらかじめ確認しておき、各部局で認識を共有する意義は大きいとし、市防災危機管理課は「(受援計画があることにより)初動対応に差が出るのではないか」と指摘する。

 一方、未策定の市町村の担当者からは「人員不足でそこまで手が回らない」「必要性は感じており、早めに何とかしたいとは考えている」といった意見が相次いだ。上野村は昨年10月の台風19号など、近年の自然災害の激甚化と頻発化を背景に「できれば年度内に策定したい」とした。

 受援体制の整備は、罹災りさい証明書の発行や避難所の運営など、被災者支援にも関わる。策定が進まない現状を踏まえ、県危機管理室は「標準的なモデル計画を示すなど、市町村の支援を続けたい」としている。

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