約4万7000人の個人情報流失事件 前橋市がNTT東日本提訴へ
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 前橋市教委のサーバーが不正アクセスを受け、児童生徒ら約4万7000人の個人情報が流出したとみられる問題で、市がデータセンターの移管設計や構築を委託していたNTT東日本(東京都新宿区)に対し、約1億7700万円の損害賠償などを求め、近く民事訴訟を起こす方針であることが19日、分かった。損害賠償について協議を重ねてきたが、「責任を負うものではない」とする同社側と折り合わず、司法に委ねることにした。

◎ずさんな運用体制 責任はどこに
 市教委が同日の市議会教育福祉常任委員会で明らかにした。市は、同社への損害賠償請求に関わる議案を3月3日開会の市議会第1回定例会に提案。可決されれば提訴に踏み切る。

 市教委のサーバーへの不正アクセスが確認されたのは2018年3月16日。教職員しか使えない個人情報保管用の非公開サーバーに侵入され、調査の結果、個人情報が外部に流出した痕跡が見つかった。氏名や住所、電話番号、保護者氏名のほか給食費徴収用の口座情報などが流出したとみられる。

 市は19日の委員会で、同社が通信制限を適切に設計、設定し、不備を修正すべき義務を負っていたにもかかわらず、これを履行せず義務を怠ったことにより不正アクセスが発生したと説明。同社に対し、債務不履行または不法行為責任に基づく損害賠償を求めるとした。

 市によると、19年1月にネットワークの復旧などに要する損害額を確定した。同社に請求書を送付したものの、2月に「当社が責任を負うものではなく、市の請求は理由がない」との回答があったという。

 7月には同社の回答に対する市の主張を補う文書を送付したが、9月に「現時点で当社から反論をする予定はない」との回答があったことから、提訴の方針を固め、準備を進めてきたという。

 市は同社に、弁護士費用を含めた損害賠償金のほか、遅延損害金の支払いを請求する方針。

 請求金額の内訳や根拠について、市教委は「現在訴訟を控えているので、コメントは差し控えたい」としている。

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