《新型コロナ》保育園名を公表 園児ら152人が濃厚接触
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太田市と木崎あおぞら保育園の共同記者会見に臨む清水市長(中央)=太田市役所

 群馬県太田市の女性保育士の新型コロナウイルス感染で、県は8日、女性の濃厚接触者が同日現在、親族や勤務先の保育園の職員、園児の計152人に上ることを明らかにした。このうち園児を含む保育園関係の3人に発熱やせきの症状があり、9日にもPCR検査を行う予定。市と園側は8日の共同記者会見で、女性の勤務先を木崎あおぞら保育園(同市新田中江田町)と公表し、9日から22日まで休園すると説明した。

◎女性は集中治療室に 勤め先の園長が記者会見
 県によると、症状の出ている3人の検査結果は9日夕にも判明する。濃厚接触者の内訳は、同居の両親2人、親族3人、保育園の全員となる園児114人と職員33人。女性の陽性が判明した7日から順次連絡を取り、2週間の健康観察を開始するとともに、外出の自粛を求めている。

 女性は現在も重症で、入院先の県内の医療機関で集中治療室(ICU)に入っている。女性に基礎疾患はない。熱っぽさやだるさが出た先月27日ごろに発症したとみられ、それ以前の2週間以内に車で県外に出掛けていたこともあった。これまでに集団感染が明らかになった施設への立ち寄りは確認されておらず、感染経路は8日時点でも特定できていない。

 市と保育園の会見は市役所で開かれ、同園の西牧正行園長はテレビ電話を使って参加した。

 市と保育園によると、女性は3歳児の担任。発熱などの症状のあった先月27日はマスクを着けずに園児21人を受け持ち、マスクを着けて出勤したが体調不良で早退した28日は32人の保育に当たった。2日は一時的に熱が下がったため、マスクを着けて短時間勤務し、園児108人が参加した園内行事を担当した。

 自宅療養に入った3日以降、保育園はメールなどで女性と連絡を取り合い、女性の具合に応じて、医療機関の診察を勧めていた。発症前の行動については、女性から先月22日に東京に行ったと聞いているが、詳細な行動は分かっていない。

 園名の公表について、清水聖義市長は「不安感を与えないために公表した」と説明。西牧園長は「正しい情報を知らせることが園の責務の一つと考えている。不安や心配を少しでも解決して、感染拡大を防ぐために園としても取り組んでいく」と話した。

◎太田市長と園長「正しい情報を知らせる責務」 会見一問一答
 県内初の新型コロナウイルス感染を受け、太田市が8日に開いた記者会見での清水聖義市長、感染が確認された保育士が勤務する木崎あおぞら保育園の西牧正行園長の主な一問一答は次の通り。太田市の会見は感染防止のため、西牧園長がテレビ電話で参加する異例の形式となった。

 ―市内から感染者が出た。
 市長 特に子どもが大勢通う保育園というのが残念だ。(県内初感染が)太田市で驚いた。

 ―市内の保育園で木崎あおぞら保育園だけを休園としたのは。
 市長 (厚生労働省の通知に基づき)市の対策本部で決めた。

 ―保育園の休園は1カ所なのに小学校は全校臨時休校とした理由は。
 市長 (園児は限られた)地域内で活動するが、(小学生は)広いエリア全体で活動するからだ。

 ―保育園の名称を公表した理由は。
 市長 余計な憶測を与え、保護者を不安にさせない方が良いと判断した。

 ―感染した保育士と園児の接触状況は。
 園長 体調を悪くした2月27日が21人、28日が32人。3月2日はひな祭りがあって108人と接したが、本人も体調が悪いと感じてマスクを着用し、園児とも距離を取っていた。

 ―体調を崩している子どもは。
 園長 現時点で保育士が担任するクラスにはいないと聞いている。

 ―園児はどこから通っているか。
 園長 全園児114人のうち1人が伊勢崎市、ほかは太田市。

 ―併設している放課後児童クラブで園児と児童が接触することはあるか。
 園長 園児は午前中、児童は夕方からと利用時間が分かれている。遊具は年齢制限があり児童は原則使わない。

 ―テレビ電話での参加を決めた理由は。
 園長 正しい情報を知らせるのが責務だと感じた。

◎小中の休校、春休みまで 太田市教育委員会
 女性保育士の新型コロナウイルス感染を受け、太田市教委は8日、臨時の校長会を開き、休校措置を取っていなかった小学校を9日から春休み前日の26日まで休校することを確認した。当初、11日まで休校としていた中学校も春休みまで延長する。

 小中学校とも卒業式は卒業生と保護者のみの参加で実施する。休校期間中、いずれも臨時登校日を1日設けるが、登校するかの判断は保護者に任せる。

 休校とする小学校については、家庭の事情などで預け先がない場合、保護者からの要望に基づき、各家庭での検温を徹底した上で、通学している小学校で受け入れる。給食の提供やスクールバスの運行はしない。

 木崎あおぞら保育園のある木崎地区の木崎小は、子どもを受け入れない。子ども同士の接触による感染拡大を防ぐためで、同地区の三つの放課後児童クラブと、小学校の空き教室を活用して子どもを預かる「木崎小こどもプラッツ」も9日から22日まで閉鎖する。木崎地区以外は通常通り開設する。

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