《新型コロナ》県内初確認から1週間 感染経路 特定が難航
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 新型コロナウイルスの感染者が、7日に群馬県内で初めて確認されてから1週間が経過した。14日現在で5人に増えた感染者には、感染経路の特定が困難なケースもある。国は流行の本格化に備えて、県などに対しPCR検査の拡充や一般病床の確保を求めているが、医療機関との調整は難航している。

 「しっかり県民に呼び掛け、これ以上の感染拡大を何としても防ぐ」。13日の県対策本部会議で、山本一太知事は県幹部に対策の徹底を求めた。

 県内では7日に太田市で女性保育士の感染が初めて確認された。12日には同居する保育士の母親、同市の女性看護師も検査で陽性が判明し、14日まで感染確認が相次いだ。県保健予防課によると、県内の帰国者・接触者相談センターが受けた相談は、初確認後の8~12日に急増し、5日間で計1976件、同日までに累計5701件が寄せられた。

■聞き取りできず
 感染拡大を抑えるには、感染経路の把握と適切な情報の公開が重要だ。だが、保育士ら2人の感染経路は14日時点で明らかになっていない。保育士は重症で、十分な聞き取りができない状態が続いているという。関係者からの情報だけでは不正確な可能性があるとして、県は8日に行動歴の情報を追加して以降、新たな立ち寄り先などを明らかにしていない。

 今後も感染者から十分な聞き取りができないケースで情報の正確性をどう高め、公表するか。県幹部は「風評被害を招くような事態は避けたい」と述べるにとどまる。

■民間検査は県外
 感染の有無を調べるPCR検査は、6日に公的保険の適用が始まった。県と委託契約を結んだ医療機関が保健所を通さずに民間の検査機関などに検査を依頼できるもので、帰国者・接触者外来が中心となる見通しだ。

 ただ、県内には民間検査機関はなく、検査数の増加や円滑な運用がどこまで見込めるか現時点ではっきりしていない。県幹部は「検査が集中する可能性もある。県内での検査に比べ、判明までに時間がかかるだろう」との見通しを示す。

 本格的な流行に備えた医療態勢づくりも不透明だ。厚生労働省は感染者の増加を想定し、一般医療機関での受け入れ態勢を整えるよう都道府県に通知した。県内は12の感染症指定医療機関に感染症病床が計52床ある。新たな病床の確保には、一般医療機関に徹底した院内感染対策や医師・看護師らのやりくりといった対応を求めることになる。終息の出口が見通せない中で、県の粘り強い調整が鍵を握る。

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