台風の爪痕残るも整備進む 御巣鷹の尾根開山まで1カ月 現地ルポ
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崩落した登山道に取り付けられたロープ=21日午前10時40分ごろ
崩落後、大型土のうを下から積み上げるなどの仮整備が行われた尾根へ向かう村道=21日午前10時5分ごろ

 乗客乗員520人が犠牲となった日航ジャンボ機墜落事故現場の「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村楢原)は例年通り4月29日開山となる予定だ。昨年10月の台風19号(令和元年東日本台風)による土砂災害で甚大な被害を受け、現在も登山道の複数箇所が崩落したまま。一方、尾根へ向かう村道の復旧などは急ピッチで進められ、開山に向けて村や関係者が整備を急いでいる。

 今月21日、土砂崩れでひしゃげた案内板を横目に入山すると、山小屋に向かう登山道の斜面が崩落し、階段の一部が崩れかかった所もあった。中腹にある山小屋からスゲノ沢に進むと、遺族らが犠牲者のゆかりの品などを飾る「祭壇」と呼ばれる小屋の脇から、幅数メートルにわたって地面がえぐれ、道が途切れていた。

 一方、斜面には尾根の管理人、黒沢完一さん(76)が被災後、登山者のために取り付けたロープが張られた所もあり、両手でたどってようやく登ることができた。墓標が並ぶ参道を頂上に向かうと、樹木が転がり行く手を阻む道もあったが、頂上付近にある「昇魂之碑」の周辺は目立った被害がなかった。

 黒沢さんは「ご遺族が安全に慰霊できるよう、道をできる限り整備したい」と力を込めた。開山までボランティアらと協力して登山道の岩や倒木を片付けるという。

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