外国人も対応苦慮 県、多言語で情報発信 あいさつ控え集団行事中止 新型コロナ
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 新型コロナウイルス感染症拡大で、県内に住む外国人も対応に苦慮している。ブラジル人学校は体に触れ合う日常的なあいさつを控えた上で授業を再開し、イスラム教徒が礼拝に訪れるモスクは多数が集まる行事を休止。県は今月内は外国人向けの相談を土日も実施するほか、会員制交流サイト(SNS)での情報発信を強化している。

 1歳児から高校生までの約120人が在籍するブラジル人学校、日伯学園(大泉町)は今月、小学3年以上を休校にしていたが、23日に再開した。手洗いやうがい、1時間おきの換気を徹底し、抱き合ったり頬にキスしたりするブラジル式のあいさつを控えるよう指導している。

 今月上旬に予定していた期末試験を日程変更したといい、井上みどり校長は「感染予防で通学を控える生徒がいたり、休校による学習面の影響を心配したりと、保護者もいろんな不安を抱えている」と話す。

 一方、伊勢崎市でブラジル人学校を運営する苅谷サンドラさん(49)は、在籍児が約20人と少ないこともあり、休校せず授業を継続している。「非正規で働く保護者が多く、仕事を休むと収入が減ってしまう。学校を開いていた方が親も子どもも安心」と話した。

 伊勢崎モスク(伊勢崎市)は毎週土曜夜に50人以上が参加する勉強会と会食を当面中止とした。通常の礼拝ではマスク着用と、ハグや握手をしないよう呼び掛けている。宣教師のハーフィズ・モハンマド・アハマド・カマルさん(57)は「(出身地の)パキスタンでは学校や店舗が閉鎖されている。早く終息するよう祈っている」と語った。

 中国人技能実習生の通訳として働く同国福建省出身の刘琳琳(りゅうりんりん)さん(30)=前橋市=は、1月中旬に妹の結婚式のため一時帰省して以来、「帰国者」という見方をされ、実習生への現場指導をしづらくなっているという。「現地の送り出し機関や実習生とは日々、SNSで連絡を取り合っているが、マスクも消毒液もなくて不安」と漏らした。

 感染拡大を受けて県は今月内は県庁昭和庁舎内のぐんま外国人総合相談ワンストップセンターを土日も開所している。「発熱したが、PCR検査を受けた方がいいか」といった相談が25日現在、25件寄せられた。このほか、県が発表するコロナウイルス関連情報を5カ国語に翻訳してフェイスブックで発信している。

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