《新型コロナ》28日に判明の富岡、玉村 両市町で公民館など閉鎖
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
4月12日までをめどに休業する富岡製糸場=29日午前9時15分ごろ

 群馬県内で28日に新たに新型コロナウイルスの感染が判明したことを受け、富岡市は29日の臨時記者会見で、世界文化遺産の富岡製糸場を4月12日までをめどに休業すると正式発表した。感染拡大の防止に向け、市民に「不要不急の外出を控え、正確な情報を基に行動してほしい」と呼び掛けた。

◎妙義総合体育館でバレー練習
 同市で感染が確認されたのは、いずれも50代の女性会社員2人。このうち1人の勤務先は市外と明らかにした。

 別の1人の勤務先は市内で、家族構成は本人を含めて6人と説明。18歳未満の子どもはいないという。25日にバレーボールの練習をしていた場所は、同市の妙義総合体育館で、本人以外に10人が参加。この10人と家族が濃厚接触者とみられる。このほか県によると、27日に埼玉県で感染が確認された人と発症前の20日に食事などをしていた。

 市は今後、同体育館を消毒するほか、26~28日に利用した別の8団体計約130人に状況を伝える。

 製糸場が緊急的に長期間休業するのは、2014年の遺産登録以降初めて。市は公民館や体育館などの公共施設も当面閉鎖する。市民向けの電話相談窓口も設置した。

◎ヘルパーとして勤務 29日からデイサービス休止
 玉村町も29日に記者会見を開き、感染が確認された50代男性の勤務先である町内の福祉事業所の対応について明らかにした。

 町などによると、同事業所はデイサービスと訪問介護事業を運営する。男性はヘルパーとして勤務し、23日にせきの症状があり24、26の両日に勤務先を早退した。同事業所は29日からデイサービスを2週間程度休止している。濃厚接触者は男性が住む社宅や事業所の利用者ら計13人。

 同町は29日から2週間程度、図書館と歴史資料館のある町文化センター、町勤労者センターの休館を決定。町のホームページで、感染者に関する情報とともに休館の通知を掲載した。

 一方、県は29日、医師らの感染が確認された公立館林厚生病院に関連した濃厚接触者を25人から9人に修正した。防護服を身に着けての接触など、濃厚接触に当たらない職員などを精査したという。

◎富岡製糸場が休業 群馬DC前に「残念」「参った」
 富岡市内で新型コロナウイルス感染症の感染者が確認されたことを受け、世界文化遺産の富岡製糸場は29日から急きょ休業した。担当者は本来の開場時間となる午前9時から雪が降る中で正門前に立ち、来場者に事情を説明。周囲の商店関係者からは観光客がいなくなることへの不安の声が聞かれた。

 愛知県長久手市から妻、娘2人と車で訪れた40代男性は「残念だが仕方ない。また来たい」と話した。この日、休業と知らずに訪れた人には後日使える無料招待券が配られた。

 周囲の店の関係者は頭を抱えた。製糸場近くで飲食店を営む男性は同日朝に防災無線で製糸場の休業を知り、店を休むことにした。「収入がなくなってしまう。参った」と困惑していた。

 市内の和菓子店は同日朝から仕込みを始めていたが、製糸場前にある店の休業を決めた。男性経営者は「経営に影響が出るがやむを得ない。一日も早く再開してほしい」と願った。

 製糸場は6日から、感染拡大防止のため、東置繭所などの屋内見学を中止。4月12日までをめどに休業する。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事