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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため休業中の世界文化遺産「富岡製糸場」(群馬県富岡市)に、休業が始まった3月29日から4月23日までに、少なくとも1000人が訪れていたことが分かった。9割を県外からの来訪者が占めた。市内は大規模事業所2カ所で複数の感染者が出ており、市は「今は市民の命が最優先。拡大防止の趣旨を理解し、訪れるのは控えてほしい」と呼び掛けている。
◎市が感染拡大を警戒 「大型連休、不要不急の行動控えて」
富岡製糸場は市内で感染者が出たことから3月29日から休業しており、敷地内には入れない。休業は当初4月12日までの予定だったが、7日に東京など7都府県に緊急事態宣言が出たことを受けて5月6日まで延長している。
だが、市が3月29日~4月23日に正門まで来た人数をまとめたところ、確認できただけで1095人いた。うち県外からの来訪者は985人。最初に緊急事態宣言が出た7都府県からも695人が訪れていた。
今月24日午前に訪れた男性(68)は1日に岡山県を出発し、車中で寝泊まりしながら紀伊半島や名古屋などを巡ってきた。「周りに止められたが前から計画していた。最近定年になり、そのうち町内の役が回ってくるので今年しかない」と話す。人混みはなるべく避けているが、緊急事態宣言が解かれれば首都圏の知人を回るという。
市によると、製糸場の休業に関し、市民からは「解除は慎重に」「商売が非常に厳しい」などの声が寄せられている。製糸場近くの女性(70)も「お客さんは普段なら本当にありがたいけど、今は我慢してほしい。油断大敵だよ」と話していた。
新型コロナを巡っては、各地で都市部から地方への人の流れに警戒感が高まっている。同市に近い国内有数の観光地の長野県軽井沢町でも、スーパーなどで都内ナンバーの車が増え、2~3月の売り上げが例年より伸びたという。
市は休業の解除時期は緊急事態宣言の動向などを考慮しながら検討する考え。実際には確認した以上の人が訪れているとみており、「大型連休を控え、不要不急の行動は慎んでほしい」と訴えている。