コロナうつやコロナ疲れに気を付けて 心の不調 相談が急増
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ストレスへの対処法

 コロナうつ、コロナ疲れに注意を―。新型コロナウイルス感染拡大により休校や外出自粛が続く中、メンタルヘルスへの影響が心配されている。群馬県内の相談窓口には心の不調を訴える相談が急増し、アルコールなど依存症への対策も求められている。専門家は「ストレスや不安を感じやすい環境にある」と警鐘を鳴らし、規則正しい生活リズムや子どもへのケアなどの必要性を訴えている。

◎家庭内で会話 生活パターン崩さないで
 自宅で過ごす時間が長くなり、県こころの健康センターには「外出できずにストレスがたまる」といった精神的な不調を訴える相談が4月に86件と、前月の8件から10倍以上に増えた。担当者は「テレビを消して家庭内で会話をし、普段の生活パターンを崩さないことが大切」と話す。

 関係団体も注意を呼び掛ける。日本うつ病学会は国際学会の提言「こころの健康維持のコツ」を翻訳してホームページに掲載し、世界保健機関(WHO)もストレスへの対処方法を周知している。県精神保健福祉士会は増加する相談に応じるため対策本部を設置。会員の相談業務サポートや情報収集などを強化した。

 新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で災害派遣精神医療チーム(DPAT)として対応に当たった赤城病院(前橋市)の関口秀文理事長・院長は「このような状態でストレスや不安を感じることは当然」と指摘。「適度な運動や趣味を楽しむことも大切」と助言する。

 関口院長はクルーズ船での経験を踏まえ、「不正確なデマから疑心暗鬼が生じ、いじめや差別、風評被害をもたらすリスクがある」と注意を促す。最前線で活躍する医療従事者や患者への偏見もあるとして「“コロナ”のレッテルを貼らないで。利己的でなく利他的な行動が求められる」と訴えた。

◎アルコール依存も注意を
 在宅時間が長くなることで心配されるのが、アルコールなどへの依存だ。健康障害につながる恐れがあるとして、WHOや国内の学会が注意喚起している。

 依存症治療を行う赤城高原ホスピタル(渋川市)の竹村道夫院長は、アルコール依存は本人が認めたがらない傾向があるため「家族ら身近な人が声を掛けることが重要」と指摘。ただ、単身世帯は周囲の見守りが難しく、新型コロナウイルス拡大の影響で外来受診を敬遠する人もいる。「(社会との)接点がなくなることが心配だ」と話す。

 アルコール依存症からの回復を目指す自助グループ「アルコホーリクス・アノニマス」(略称・AA)は、定期的に開くミーティングの多くが中止に。当事者同士で断酒を支え合う場がなくなっている。前橋市で活動するAAまえばしグループの男性(49)は「この状況が続けば、再びお酒を飲み始める人が増えるのではないか」と懸念する。

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