自宅や道路近く低難度の里山を 健康登山塾長の斎藤さんが提言
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斎藤繁さん

 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、政府は予防を徹底した上での運動は生活の維持に必要との認識を示す。全国有数の山岳県である群馬県で、どうすれば感染症に配慮した安全な登山ができるか。日本山岳会群馬支部が開く「健康登山塾」の塾長で、医師の斎藤繁さんは「人の少ない里山は密閉、密集、密接の『3密』とは正反対の場所。無理のない適度な負荷の登山は免疫力を向上させ、感染に強い体づくりにつながる」とし、コロナ禍における登山スタイルを提言する。

◎人気ある山や救助要請リスクあるコースは避けて
 斎藤さんは群馬大大学院医学系研究科教授。山中における中高年の健康状態に関する調査に取り組み、登山を通じた健康づくりを目指す健康登山塾の指導に携わっている。

 感染拡大防止の対策として、公共交通機関を使わずにマイカーで登山口まで移動し、他県から登山者が訪れるような人気のある山を避けるべきだと指摘する。「人が集まりやすい山頂や展望台、山小屋はリスクがある。滞在は最小限にとどめて」と注意を促す。

 同行者は少人数にし、互いが視界から外れない程度に距離を空けて歩くよう呼び掛ける。マスクが息苦しい場合はバンダナや手拭いで口や鼻を覆うとよい。

 遭難のリスクを減らすため、 (1)自宅から近い (2)人の少ない里山 (3)道路から離れていない低難度のコース―を選ぶことが大切だと強調する。「医療や消防関係者に決して迷惑をかけないよう、道に迷うことを含め、救助要請のリスクのあるコースは避けて」と呼び掛ける。

 登山については4月、日本山岳会など山岳4団体が自粛を呼び掛ける声明を発表。人気のある山には大勢の登山者が集まり、密集状態になることが多く、また、もし登山者が遭難すれば、日々のコロナ対応で疲弊する医療従事者らの負担となることを危惧きぐする声が上がっている。

 一方、外出自粛による中高年の体力低下を防ぐため、スポーツ庁は感染予防に配慮したウオーキングやランニングなどの具体例をホームページで紹介している。

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