685人診察 126人にPCR 高崎・黒沢病院の発熱外来
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PCR検査の検体採取時は防護具などで感染対策を徹底する=22日、黒沢病院

 新型コロナウイルスを巡り、群馬県の黒沢病院(高崎市矢中町)は22日、患者の処置の仕方を振り分ける発熱外来で、2月の設置から今月21日までに685人を診察したことを明らかにした。このうち126人にPCR検査を実施し、6人が陽性と判明。受診者の多くが風邪の症状だった一方、大腸がん肺転移や肺がんなど新型コロナ以外の病気が見つかった人も複数いた。

 受診者は66人が保健所からの依頼で、351人が保健所への相談後に訪れた。その他は同病院に直接相談した人などで、大半を診察した。

 PCR検査で陽性だった人は感染症指定医療機関へ移った。発熱外来を通じて市内の集団感染の早期発見にも寄与したとする。

 新型コロナではなかったが、肺がんの他、虫垂炎、憩室炎、気胸、腎盂じんう腎炎、卵管嚢腫のうしゅ、新型コロナ以外の肺炎などが見つかった人がいた。発熱を理由に他の医療機関で断られていた人も多かった。

 発熱外来を訪れた患者とは受診4日後に電話でやりとりし、PCR検査を受けた人にはその日に結果を伝えてきた。病気が見つかって入院した患者には、新型コロナ感染の疑いがなくなるまで陰圧室に入ってもらう。診察などの際は防護具を着けて臨んでいる。

 病院を運営する医療法人社団美心会の黒沢功理事長(78)は患者の安全や医療資源の効率化のため、発熱外来などを設けたと説明する。新型コロナは現在、小康状態になりつつあるが、「感染症は再燃しないことはまずない。早期に発見し、まん延させないことが大切」と述べ、安全対策を十分にした上で、発熱外来などを維持していく考えを示した。

 新型コロナ対応に当たっている錦戸崇医師(43)は今後について、時々小さな波があり、秋から冬にかけて大きな波が来る可能性があると指摘。「接触感染や飛沫ひまつ感染の対策が重要」と語り、院内の対策レベルをさらに高めるとした。県などに、2次救急などで発熱患者を安全に受け入れられるよう、備品の確保や医療関係者の知識の向上に力を入れてほしいと求めた。

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