熱中症と感染予防 無理せず両立 「密集なければマスク外して」
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各自の水筒で水分補給する児童=12日、館林二小

 梅雨入りで湿度が高まり、高温の日もある中、熱中症対策と、マスク着用をはじめとする新型コロナウイルスの感染予防の両立が求められている。特に今年は休校や外出自粛が続き、身体が暑さに不慣れなため、学校などでも例年以上に暑さ対策に気を配る。国や群馬県は密集のない状態ではマスクを外すよう呼び掛け、専門家は「マスクで喉の渇きを感じにくくなっている」と注意を促している。

◎マスク装着中 渇きを感じにくくなりがちに
 「暑いまち」として知られる館林市。館林二小(関野利男校長)では、児童に持参した水筒での小まめな水分補給を促す。授業中に1回程度は給水のための時間を設定。体育の授業は子ども同士の距離があることを条件にマスクを外す。

 ただ、本格的な暑さはこれから。関野校長は「暑さに慣れていない上、授業時間確保のため夏休みが削減されて真夏の登下校も増える。児童の安全を第一に、できることは何でもしていきたい」と話した。

 群馬県教委は学校再開時に示した注意点に沿って各校に対策を要請。小まめな水分補給のほか、暑苦しさを感じる場合はマスクを外せるよう柔軟な対応を求める。

 厚生労働省は5月末、マスクの着用法などに関し夏の対応策を示した。気温と湿度が高い中でのマスク着用は熱中症の恐れがあると指摘。屋外で2メートル以上の距離を確保できる場合はマスクを外すよう促している。室内では冷房中も窓を開けて換気するよう呼び掛けている。

 群馬県保健予防課も、人との距離が取れる場所や他人がいない空間ではマスクを外して体温を下げるように呼び掛ける。暑さを感じにくい高齢者には、周囲の声掛けも必要になるとする。

 熱中症対策に詳しい群馬大大学院医学系研究科(応用生理学)の鯉淵典之教授(61)は「マスク着用によって、従来より意識して熱中症対策をすることが重要だ」と指摘する。

 人は口で渇きを感じて脱水状態になる前に水分を取るが、マスクをしていると口が渇かないため、水を飲むタイミングが分かりにくい。1時間にコップ1~2杯を目安に、意識して水を飲むことが重要という。

 マスクを着用しての運動については「呼吸を妨げ、低酸素状態に陥る危険性が高まる」と警鐘を鳴らす。中国ではマスクを着けて体育の授業に参加した子どもの死亡例もあるという。苦しいと感じたらすぐにペースを落としたり、休んだりして「人との距離が保てるようであれば外すのが望ましい」と話した。

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