《いにしえを巡る 太田の古墳》天神山古墳(群馬県太田市内ケ島町) 吉永小百合さんCMにも
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東日本最大の規模を誇る天神山古墳(太田市教育委員会提供)
 

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、PR機会が減少した太田市の古墳。だが、その歴史的な価値と魅力は変わらない。代表的な古墳から普段は公開していない古墳まで、興味深い伝承なども交え、紹介する。

 全長約210メートルの東日本最大規模を誇る前方後円墳。5世紀前半に造られた国指定史跡で、本県を代表する古墳の一つだ。女優・吉永小百合さん出演のJR東日本のテレビCM「古墳王国群馬篇」の撮影地ともなった。

 市教育委員会の資料によると、天神山古墳は群馬、栃木両県にまたがる「毛野国」を治めた大首長の墓と考えられている。後円部と前方部の比率が大和政権の豪族の古墳とほぼ同じことから、強いつながりがあったともみられている。

 埋葬施設にあったと考えられる長持形石棺せっかんについては面白い古文書や伝承が残る。江戸時代の「新田金山石棺御尋聞書」によると、この石棺の底石を墓石に利用し、先祖の戒名を刻んだ住民がおり、幕府の詮議を受けたそうだ。役人が現場で検証までしたという。別の資料には、石棺の一部を橋桁に利用したら真っ二つに割れ、「神様の怒りだ」と恐れた住民が運び戻した、との逸話もある。

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