大泉町に爆破予告も不安考え情報提供せず 千葉・市原市では周知
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事前に情報提供がなく、犯行予告時間帯も来庁者が途切れなかった=22日午後3時ごろ、大泉町役場

 群馬県大泉町に、町役場の爆破や町営住宅に入居する外国人の殺害などを予告したメールが届いていたことが22日、分かった。県警や町が警戒に当たり、予告時間の同日午後3時に異変はなかった。県警が業務妨害の疑いで捜査している。予告を巡り、町は来庁者らへの注意喚起や情報提供はしなかった。庁舎を同日爆破するとの予告は千葉県市原市でもあり、同市は2日前から報道発表や会員制交流サイト(SNS)で周知し、両市町で対応が分かれた。

◎両市町とも厳戒態勢 難しい脅迫の真偽・周知判断
 大泉町によると、爆破などの予告メールは17日午前に届いた。すぐに警察と連絡を取り、警備態勢を整えた。翌18日から連日職員を警戒に当たらせ、不審物などに目を光らせた。22日は朝から、延べ60人態勢で庁舎内外や町営住宅13カ所を巡回して警戒。大泉署も「適切な警備を行った」としている。

 町民や来庁者への情報提供を見送った理由について町は「町民が不安になったりパニックが起きたりする恐れがあり、模倣犯が出る可能性もあった」と説明している。

 これに対し、ある町職員は「実行されずに終わる保証はない。予告されている以上、町民の命が危険にさらされている状態なのに、予告の事実もひた隠しにするのはおかしい」とした。

 市原市は19日夜、「22日午後2時半に市役所を爆破する」とのメールを受け、20日に職員による警戒を開始。予告時間前後は警察官と市職員の計83人が警戒。こちらも被害はなかった。

 市総務課は「庁舎を立ち入り禁止にしなかったが、事前にSNSや報道発表で『万が一の可能性があるため、来庁は控えてほしい』と伝えていたので、駐車場利用は通常の半分程度だった」としている。

 群馬大の小竹裕人准教授(公共政策論)は、脅迫メールの真偽の見極めと同様に、住民らへの周知の判断も難しいと説明。危険を察知するために「庁舎の状況などを日ごろから確認し、異変の有無を判断の根拠にするなどの対策が必要かもしれない。カメラ設置も一つの策だが、市民の利便性との兼ね合いも重要だ」と指摘している。

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