「Go To」初の連休 広がる期待と不安 八ツ場や川場は一定の人出
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
チェックインの際に健康状態などを確認する従業員=23日、四万温泉の豊島屋
ダムの上で散策を楽しむ観光客=23日、長野原町の八ツ場ダム

 22日に始まった政府の観光支援事業「Go To トラベル」を巡り、4連休初日を迎えた23日、群馬県の観光関係者や事業者からは効果に対する期待感の一方、制度の概要が二転三転することに戸惑いの声も上がった。新型コロナウイルスの影響で冷え込んだ観光需要の喚起も想定されるが、県内観光地には東京圏などから多くの人が訪れ、さらなる感染拡大への不安も広がっている。

◎日によって二転三転 「現場もお客さまも混乱」
 四万温泉(中之条町)の旅館「豊島屋」は、全15室の客室を最大12室に減らして営業。チェックインをする際に検温や健康観察カードの記入を依頼するなど、感染予防を徹底して宿泊客を受け入れている。

 田村明義社長は「『キャンペーンが利用できるのか』との問い合わせもあるが、はっきり『大丈夫』とも言えず、心苦しい。観光客が増えることは良いことだが、手放しでは喜べない」と苦しい胸の内を明かす。

 キャンペーンでは、国が旅行代金の半額相当を支援。宿泊旅行は1泊当たり1人2万円、交通費がセットの日帰りは1万円が上限となる。だが、旅館やホテルでは準備期間が短く、理解が不十分なままスタートしたのが実情だ。

 宿泊客が還付金を申請するには領収書や「宿泊証明書」が必要。同旅館では初日となった22日の宿泊客のチェックアウト時、従業員らが書類発行の対応に追われたという。田村社長は「しっかりしたルールが分からず、現場もお客さまも混乱している。手探りの状態なので待たせてしまうが、その都度確認しながらやるしかない」と話した。

 草津温泉(草津町)の旅館「つつじ亭」の宮崎正雄社長は「22日と23日で必要な書類が1枚増えた。毎日対応が変わるので大変」と困惑。猿ケ京ホテル(みなかみ町)の持谷明宏社長も「日によって手続きが二転三転するなど制度がしっかりしておらず、混乱を招く」と疑問を投げ掛けた。

 みなかみ町観光協会は22日、都内で開かれた日本旅行業協会の説明会に出席。「各旅館にとって8月は書き入れ時。感染防止を大前提に、宿泊事業者や観光客の不安を少しでも解消して経済を回したい」としている。

 一方、キャンペーンで東京を発着する旅行や東京都民が対象から除外される中、県内観光地は一定のにぎわいを見せた。

 3月に完成した八ツ場ダム(長野原町)では、冷たい雨が降る中、観光客がダム湖を眺めたり、ダムの上を散策したりした。宇都宮市の男性(65)は「コロナが心配だが、以前から訪れたかったので、来られてよかった」と喜んだ。

 道の駅川場田園プラザ(川場村)にも多くの県外ナンバーの車が止まった。埼玉県の30代男性はキャンペーンについて「申請方法が分かりづらい上、除外エリアも広がるかもしれない。落ち着いて考えたい」と話した。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事