大正ロマンで魅力創出 4棟核に街並み整備 沼田中心街に歴史的建造物 集約
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 

 中心街の活性化に向け、群馬県沼田市は市役所の入る複合施設「テラス沼田」の周辺で、歴史的な建造物4棟を核とした街づくりを加速させる。国登録有形文化財の旧土岐家住宅洋館などを移築・集約し、大正ロマンをイメージした街並みを整備して魅力を創出する。新型コロナウイルス収束後を見据え、地元商店街や観光協会と連携して当時の文化を体験する企画も打ち出し、一帯の回遊性向上につなげる。

 整備を進めるのは、テラス沼田などが並ぶ本町通り(国道120号)の周辺。今春、沼田公園から旧土岐家住宅洋館の移築を終えたほか、年内には、大正時代に建てられた旧沼田教会紀念会堂の同公園からの移築も完了する。

 同エリアには、もともと名誉市民の歌人、生方たつゑ(1904~2000年)の著書などを所蔵した生方記念文庫があり、整備事業の第1弾として16年に、明治、大正期に使われた県指定重要文化財、旧沼田貯蓄銀行を同文庫近くに移築している。

 今後、4棟が集まる同エリアを含め、テラス付近から東に約600メートルの区間を区画整理し、歩道や道路の拡張も進める予定。

 市は地元関係団体と連携し、同エリアを舞台に大正期の衣装を着るイベントやお茶会、真田氏ゆかりの沼田公園から中心部を巡る街歩きなどを計画。テラス沼田内の歴史資料館と協力して真田氏や土岐氏の歴史文化を発信し、旅行会社と市中心部を巡るツアーも企画する。

 市はコロナ収束後の観光誘客を念頭に「歴史的な建造物の並ぶ地域を歩いて歴史を感じてもらい、地域経済の活性化につなげたい」としている。

 今春、移築された旧土岐家住宅洋館は、最後の沼田藩主である土岐家の家督を継いだ土岐あきら子爵が、関東大震災後の1924(大正13)年に都内に建てた。土岐家から市が譲り受けて90年に沼田公園内に移築され、シンボル的な存在として市民らに親しまれていた。2018年から解体、移築を進めていた。

 同洋館の近くにある東和銀行も景観に合わせて当時の情緒を感じさせる支店を建設する予定。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事