工場排水から基準3倍超のカドミウム 伊勢崎市が行政指導
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 プラスチック加工工場の排水から基準値の3倍超のカドミウムが検出されたとして、群馬県伊勢崎市が市内のリサイクル会社に行政指導していたことが、7日までに分かった。同社は既に排水が近くの水路に流れ込まないよう対策を取っており、直接の健康被害は出ていないという。ただ、周辺住民からは、異臭や騒音などの環境悪化を指摘する声もあり、会社側が対応策を検討している。

 市によると、同市田部井町にある工場で、4月ごろから本格的に稼働。不用品などを買い取って破砕、プラスチックを溶解してペレットを製造している。市が7月に敷地内の排水を検査し、水質汚濁防止法が定める基準値(1リットル当たり0.03ミリグラム)を上回る同0.1ミリグラムのカドミウムを検出した。改善命令を出し、同16日に現地で改善状況を確認した。

 排水が流れ込んでいた近くの水路からは検出されず、市は「恒常的に排出されていたとは考えていない。水路での希釈状況によるので、一概に健康への影響を論じることはできない」としている。

 一方で、工場の稼働以降に周辺住民から健康への影響を不安視する声が上がっている。工場と環境悪化の因果関係を調べようと住民有志は7月、任意団体を結成し、住民アンケートを実施した。255軒から回答があり(回収率90%)、85軒が「環境に影響あり」と答え、異臭や騒音、振動、飛散ごみなどの被害を挙げた。近くに住む男性は「ビニールを溶かしたような匂いがして、気持ち悪くなる」と話す。

 住民団体は会社側に説明会の開催を要望。市は騒音や振動について調査している。同社の男性役員は上毛新聞の取材に、「改善し、地元の人と仲良くやっていきたい」とコメントした。

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