ガラス工芸を伊香保温泉街で 作家の阿部さん 移住し工房
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独立して工房を構えた阿部さん。「快適な環境でじっくり創作していきたい」と話す

 横浜市出身のガラス作家、阿部貴央さん(35)が渋川市伊香保町に「伊香保ガラス工房 吹々ふくふく」を開いた。独立を機に自然豊かな環境に引かれて伊香保に移住。空き店舗を改装し、制作体験もできる工房と展示販売のショップを構えた。創作に打ち込みながら、「温泉街に新しい人の流れができるようになるといい」と意気込んでいる。

 阿部さんは大学卒業後、ものづくりの意欲が高まり、東京ガラス工芸研究所に入った。さまざまな技法を学び、吹きガラスを専門に選んだ。卒業後は8年ほど、福島市や長野県軽井沢町の工房に勤務し、日本現代工芸美術展で入選するなど力を付けた。

 独立を考えた時に憧れたのは山や温泉のある地域。伊香保ロープウェイ不如帰駅近くの見晴台温泉街に適した物件を見つけ、昨年10月に移り住んだ。美容室だった物件を改修して溶解炉と再加熱炉、徐冷炉を備えた。隣の元ラーメン店は厨房とカウンターの雰囲気を生かしながら、作品を展示販売する店舗にした。内装や床の板張り、棚の造作などは自ら手掛け、今春の開設を見込んでいた。

 ところが新型コロナウイルスの影響で準備も足踏み状態に。移動自粛が全面解除となった6月下旬にオープンさせた。工房で吹きガラスを体験し、グラス類を作ることができる(3500円から、予約可)。ショップでは、ピクトグラム(絵文字)をもじり、さまざまなポーズの人がグラスを支える「ピクトグラス」や、ボルダリングのホールド(突起)を模した持ち手を付けた「クライマーグラス」など、遊び心あふれる作品を展示販売している。

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