日航機事故35年 群馬・上野村で慰霊の日 新型コロナで参列制限
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追悼慰霊式で、ろうそくに火をともす上野村の関係者。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、遺族は参列せず規模を縮小して行った=12日午後6時45分ごろ、上野村・慰霊の園
 

 乗客乗員520人が犠牲となった日航ジャンボ機墜落事故から35年を迎えた12日、群馬県上野村の追悼施設「慰霊の園」で追悼慰霊式が開かれた。今年は新型コロナウイルス感染防止のため遺族らは参列せず、村などの関係者のみが出席。犠牲者と同じ数のろうそくに火をともし、静寂の中で犠牲者の冥福を祈った。墜落現場となった「御巣鷹の尾根」には同日、昨年の半数ほどとなる50家族141人が慰霊登山で訪れ、故人に思いをはせるとともに、悲惨な航空機事故の再発防止を願った。

 同施設では午後1時から5時まで、遺族のみが自由献花できる時間が設けられた。午後6時からの式典には同施設の運営法人「慰霊の園」や村、日航の関係者ら計22人が参列。上野小の児童が育てたマリーゴールドが並ぶ中、慰霊塔の前に献花し、犠牲者の霊を慰めた。

 式典で、同法人理事長の黒沢八郎村長は「35年間、ご遺族は癒えることなき悲しみを胸に歩まれてきた。私たちはこの地を永久に守り続けるとともに、真心をもって霊をまつり、慰め、航空安全と命の尊さを発信していく」と語った。

 赤羽一嘉国土交通相は「どれほど航空機の安全性が向上し、システムが高度化しても安全運航の最後の要は人。悲惨な事故を二度と繰り返さないと誓い、航空業界が一体となって安全対策に全力で取り組む」と述べた。式典への現職の国交相の出席は10年ぶりとなった。

 墜落時刻の同6時56分には、全員で黙とう。520本のろうそくに火がともされた。参列できない遺族のため、ろうそく供養の様子は村ホームページを通じて生中継。日中の尾根の様子も合わせて放映された。

 父親の謙二さん=当時(49)=を事故で亡くした山本昌由さん(40)=東京都中央区=は例年、式典に出席していたが、今年は生中継で見守った。「遠方から少しでも様子が見られてよかった。画面を通じて犠牲者の冥福を祈った」と話した。

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