前橋中心に県内で豚の盗難相次ぐ 手口から業界に詳しい人物か
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 全国有数の養豚県である群馬県の代表的な産地の前橋市内で、複数の養豚場から豚が盗まれる被害が相次いでいることが22日、関係者への取材で分かった。価値が高いとされる繁殖用などの豚をまとめて盗む手口もみられ、業界の事情に詳しい何者かが売却目的で狙った可能性もある。被害に遭った業者は県警に被害届を提出、県警は窃盗容疑などで捜査している模様だ。

◎関係者も驚く豚の盗難 「野蛮極まりない犯行」
 前橋市内のある養豚場は今月上旬、豚舎から体重30キロのメスの子豚17頭を一夜で盗まれた。いずれも繁殖用に育てていた。母豚まで成長させれば1頭で12頭ほどの子豚を産むといい、食用より価値が高いという。

 豚舎は「ユニット型」と呼ばれるもので、扉を1枚開けば簡単に豚が取り出せる。豚が姿を消した後、入り口付近では豚のものとみられる血痕がうっすらと確認された。

 この養豚場では毎日午前7時半から午後6時までスタッフが働いている。火災が起きた際に消防車などの緊急車両が通れるように、周辺の門は施錠していなかった。

 養豚場を経営する50代男性は上毛新聞の取材に対し「手間暇かけて育てていたのにとても残念。身構えるばかりで不安な日々を過ごしている。野蛮極まりない犯行で非常に腹立たしい」と話した。一部の門を施錠し、全ての門に防犯カメラを設置することにした。

 複数の関係者によると、この養豚場以外でも県内では同様の被害が発生しているといい、7、8月合計で数百頭が盗まれたとの情報もある。関係者の一人は「育てた豚が盗まれるなんて聞いたことがない」と驚いていた。

 農林水産省の統計によると、2019年2月時点の群馬県の豚飼育数は約63万頭で、鹿児島、宮崎、北海道に次ぎ全国4位。

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