コロナ禍でキッチンカーに熱視線 飲食店の新ビジネスモデルに
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秋山さん(右)の助言を受け、キッチンカーの営業を始めた山越さん

 新型コロナウイルスの影響を踏まえ、飲食店が新たなビジネスモデルを模索する中、キッチンカーに注目が集まっている。群馬県は車両のレンタル料の補助などを想定した補助事業を創設し、県内金融機関が車両購入費などを対象に始めたカーローンには問い合わせが相次ぐ。飲食店経営者はなかなか戻らない客足に「待っていても仕方ない」と移動販売に期待を掛ける。

 「予想以上の売り上げで、ほっとしている」。先月、伊勢崎駅前で開かれた野外イベントにキッチンカーで出店したイタリアンレストラン「テストキッチンエンメ」(前橋市)の山越学さん(47)。揚げピザが幅広い客層に好評だったという。

 山越さんがキッチンカーを導入したのは新型コロナによる客足の減少が理由だった。外出自粛期間以降も客足は戻らない状況という。8月中旬に同市内でクラスター(感染者集団)が発生した影響も大きい。「こちらから人がいる場所にアプローチしないと」と危機感を募らせ、国の持続化給付金などを利用して車両を購入した。

 自治体や金融機関による導入支援も広がっている。県は中小企業や小規模事業者が感染症対策を踏まえた独自の取り組みに乗り出す際、100万円を上限に補助する事業を創設した。

 キッチンカーやキャッシュレス化の導入など「ニューノーマル創出」につながる事業を想定。経済団体や学識経験者で構成する審査会が独創性や展開のしやすさなどの観点から選定して補助対象を決める。

 あかぎ信用組合(前橋市)は3月、イベント運営を手掛ける「まきばプロジェクト」(伊勢崎市)と連携し、車両購入から改造まで幅広くローンの対象とする「まきばケータリングカーローン」を商品化した。

 ローン説明会は参加予約が一日で埋まるほど関心を集めた。発案者で同プロジェクト代表の秋山麻紀さん(39)はコロナ禍以前からキッチンカーにメリットを感じていたが、反響の大きさには驚いたという。

 秋山さんは「密を避けやすい屋外イベントは今後も人気が集まる。キッチンカーの需要もさらに高まるのではないか」と見込んでいる。

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